ストックBOX「今年は」 e.sakurai | 2015/01/13
また3連休明けの火曜日。
が、よくよくカレンダーを見てみると、次の3連休明けの火曜日は7月20日の海の日の連休までありません。
その次が10月12日の体育の日の3連休。
11月23日の勤労感謝の日の3連休。
3連休明けの火曜日今年は3回だけ。
なんと素晴らしい年なのでしょうか。
時間をきっちり守って働く労働者を離れてみると、どちらかと言えば休みなんてどうでもいいこと。
会議という責任分担のなすりあいがなくなっただけ時間を有効に使えて、便利なことこの上なしです。
逆に月曜日が休みになると、資料や原稿のしわ寄せがあって不便なことばかり。
そもそも土曜日の休みなんてあってないようなもの。
個人的には3連休の少なさに感謝というところでしょうか。
週末土曜日は三越前で今年最初のセミナー。
驚いたのは投資家さんたちのポジション。
「最初の1週間で、利食った人」の質問に挙手が約3分の1。
「最初の1週間で損切った人」の質問に挙手はゼロ。
「損切った」で自分だけ挙手をするのは気恥ずかしかったのかも知れません。
でも、評価損と塩漬けはあるのでしょうが、損切りは少なかったに違いありません。
逆に、キャッシュポジションは高まっているのでしょう。
12月最終週の先物動向では、個人投資家は2日間で1004億円の売り越し。
07年5月第5週の1167億円以来の水準でした。
一方で外国人は前週の2594億円からは減ったものの889億円の買い越し。
外国人投資家の売りではなく、個人の売りが年末の先物の大きな要素だったという結果。
株が下がるといつも表面的な被害者意識的な「外国人の意図的な売り」という表現で片づけられます。
そして妙に納得させられます。
しかし・・・。
実はいつもいつもそうではないという面があるということは覚えておくべきなのでしょう。
週末の東証REIT指数は1940ポイント高値引けで昨年来高値を更新しました。
あまり話題にはなりませんが、REITは静かに時価総額の拡大を続けています。
アメリカが90兆円、日本がやっと10兆円。
それでも、2001年9月のスタート時点の2600億円から比べれば本数の増加もありますが時価総額は50倍。
アベノミクスのインフラ整備の資金面を担う役割がREITにあると考えれば今年も静かな膨張をつづけそうな気配です。
投資家さんのREIT熱に気が付いたのは昨年8月。
相当遅かったのですが、当時の東証REIT指数は1600ポイント台。
時価総額で1兆円の増加、指数は300ポイントの上昇となりました。
おかげさまで年末に出版したREIT本は年始早々増刷決定。
日本の不動産の静かなブームが続いているようで、昨日の日経では「海外資金、不動産に1兆円」の見出し。
サブ見出しは「円安進み日本買い」。
昨年の海外企業による日本の不動産取得額は約1兆円で前年の3倍。
過去最高を更新しました。
実に国内の不動産取引の約2割。
因みに円換算した昨年10月時点のオフィス賃料比較では東京が100、ロンドンが146、香港が165.6。
シンガポールのように目抜き通りのビルはみなREITの物件とか、大きな商業ビルは外資の所有なんて時代がやってくるのかも知れません。
不動産価格やREIT指数の上昇はもちろん悪いことではありません。
しかし、主役が外国人という点に一抹の寂しさを感じるのは気のせいでしょうか。
2005~2007年頃に「買い負け」という言葉が流行りました。
通貨の弱い国は「買い負け」の侘しさと大変さにさいなまれるというのが定説。
円安がはらむもろさでもあるのでしょう。
ETFに目を転じれば、昨年騰落率トップは上海株価指数・上証50連動型が年間騰落率93.8%でトップ。
2位がNEXTFUNDSインドで45.5%。
3位がSPDRS&P500で28.8%。
4位がNEXTFUNDSダウで26.2%。
ようやく5位が上場インデックスファンドリートで24.7%。
5位がNEXTFUNDS東証REIT指数。
そして日本株系はようやく6位がマザーズコアで17.4%。
今年は「ETFが開く海外投資」が大きなテーマでもあるような気がします。
(櫻井)。
ストックBOX「今年は」 にコメント <129608> 日本の不動産
観光立国と合間ってお金持ちはアジアの奥座敷にセカンドハウスを物色 今後の円安でますます増えるでしょう
追伸
安心安全の文化国家としたい処ですが、火山国で原発事故の国、残念だが安全安心がかけなかった。