急激な利上げは景気腰折れ=「日本が教訓」―米FRB議長 時事通信
【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は23日公開した書簡で、急激に利上げを進めれば景気を腰折れさせ、低金利に戻らざるを得なくなると指摘した。その上で「他の国々は後戻りによって重い代償を支払っている。(長年)ゼロ状態の金利が続いている日本が教訓だ」と述べた。
議長はこれまで12月に利上げに踏み切る可能性に言及している。書簡では「景気が予想通りに回復すれば利上げを開始するのが適切」と説明。その後、金利は徐々に引き上げるとの見通しを示した。
書簡は、超低金利の持続により預金者が不利益を受けているとの消費者問題活動家ラルフ・ネーダー氏らの訴えに対する回答。議長は不満に理解を示した上で「低金利は景気回復と雇用創出を下支えした」と反論した。