the Saber Panther (サーベル・パンサー)

トラディショナル&オリジナルの絵画芸術、化石哺乳類復元画、英語等について気ままに書いている、手書き絵師&リサーチブログ

Panthera gombaszoegensis "パレオ・タイガー" 生体復元画 (次作プレヒストリック・サファリ全景の一部)

2023年02月01日 | プレヒストリック・サファリ
パレオ・タイガーパレオ・ジャガーの生体復元画
 


Panthera gombaszoegensis
 life restoration※
by ©the Saber Panther(Jagroar)(All rights reserved)

(※下記紹介の学術論文 ('Not a jaguar after all? Phylogenetic affinities and morphology of the Pleistocene felid Panthera gombaszoegensis')のメイン研究者、Chatar博士公認(2023年)の生体復元画となります
 
 
これは、更新世中期のユーラシア中西部、初期人類化石の発掘で著名なジョージアのドマニシ近辺に該当する地域を舞台とした、次作プレヒストリック・サファリの一場面。引き続き場面を切り取って部分を紹介したのち、作品全体を!アップする形をとります。
 
なので、明日以降もチェックしてください。

 
パンテラ・ゴンバソエゲンシス(Panthera gombaszoegensis)の新たな分類見直しの経緯について、リンクの記事で詳述しており、

 

 

パレオ・ジャガーって、実はパレオ・タイガー? (新仮説に関するまとめ) ウンピョウについても言及

パレオ・ジャガーって、実はパレオ・タイガー❓(新仮説に関するまとめ)(Pantheragombaszoegensis生体復元画(旧作パレオ・ジャガー版))推定体重190kgイラストImagesandte...

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情報の反復は控えます。ここでは復元画についてだけ、少し触れておきます。

 
本種の頭部については、Chatar et al.,(2022)の頭骨復元図に基づき、かつ現生トラの形質要素を色濃くして、描いています。
 
もっとも、本種は本当のトラ(Panthera tigris)ではなく、トラの祖先筋というわけでもないのです。トラ系統の基底タクソンの一つという位置づけであり、それとて、完全に市民権を得る学説になるか否かは、今後の経過を見守る必要がありましょう。
 
また、トラの縦縞はネコ科の模様形状としては珍しいパターンであり、再現性の確率は低いという説もあります。

 
以上のことから、安易に縦縞模様を採用することは避け、むしろ、中程度の大きさのロゼットを彷彿させる模様形状に仕上げてあります。

私の独自の造形になります。


P. gombaszoegensis
はヒョウ属史上でも大柄な種類の一つで、現生ベンガルトラ、アムールトラ、アフリカ南部ライオンよりも小さいですが、ジャガーよりは明瞭に大きくなります。

既知の最大級個体は200kg級と推定されています(Hemmer, 2001)。
もっとも、Hemmer(2001)とArgant(2011)がP. gombasoegensis のフランス分布の標本群(Hemmerのサンプルは10体)を対象とした推定平均体重は、それぞれ140kg、130kg。

現生ジャガーの最大個体群であるブラジルのパンタナル・ジャガーは体重100kg超の個体が珍しくなく、パンタナル・ジャガーと比較した場合、平均的にはあまり大きな差はなさそうです。

 


イラスト&文責 Images and text by ©the Saber Panther(Jagroar)(All rights reserved)
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