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私は画家。描くものはいつもカボチャだ。ある時は水彩画タッチ、油絵、アクリル絵の具…様々なカボチャを描く事に拘っているのだ。
今日は私の個展の初日。有名じゃないし、お客はそんなに来ないだろうな…でも個展開く迄いったから、満足だ。 開店から少し経って、ある一人の男が入って来た。私は嬉しくなって、声をかけた。
「私が作者です。本日はご来店ありがとうございました」と男の顔を見た。すると絵をじっと見ていた彼は、真っ青になりガタガタ震えて出したのだ…そして一番高い絵を指差して、「あれを下さい」というのだ。絵を包んでいる時も、脂汗がたらたらな男は、今にも死にそうな表情だ。
「ありがとうございました!」 男の背中に声をかける。男はふらつきながらも、涙を流しているようだ。 感動の表現は人それぞれにある。私はアーティストとして、自信を持った事はいうまでもない。しかし、あそこまで、魂を震わせることの出来る彼に、嫉妬を感じる事は確かだ 完
「パラレルワールド」
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今日も訪問ありがとうございました。
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