私の頭の中には小人が住んでいて、色んな事を言うのだ。良い話もしてくれるが、時たま嫌な奴にもなる。それが段々気になり、眠れなくなった。その小人を黙らせるには、奴の好物の肉を絶つ、すなわち私がベジタリアンになるしかなかった。 ジタバタしたが、なんとか奴は死んでくれた。最期に「せめて墓を作ってくれ」と遺言を残して。
仕方がないので、自宅の庭に墓を作って手を合わせていたら、気が付くと小人そっくりな人物が、私の横で手を合わせているではないか…! 「な…なんで小人がいるんだ!」私は叫ぶ。すると相手は答えた。
「小人?失敬な!私は175センチある」完