沿線は、田園の続く北総地帯なので、農家のおかみさんが野菜を担いで東京の消費地に売りにゆくのが古くからの習わし。
電鉄会社も一両だけ行商専用車両をつなげて、東京に運んでゆくのだった。
時間は平日の8時半ごろ、上野行き普通電車の最後尾の一両が専用車になるのだった。
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手ぬぐいでほっかむりしたおばちゃん。
じゃない、姉さんかぶり姿というのか、和やかに顔馴染みと言葉を交わしている。
どう見ても姉さんとはいいにくいね。
がま口を取り出して、仲間内で野菜をやったりとったり、多分精算をつけているのだろうか。
今年の冬は、寒さが厳しく、暮れから正月、青物が高かったというから、皆さん、いい商売ができたんだろうね。