サンズ・トーク

日本の空港は97ある

JALの経営危機の根本原因は、親方日の丸だという。
昔は国策会社だったが、戦後、株式会社になった。
それからもう随分経つのに、昔の国営時代の体質を引きずっている。
空港が各地にどんどんできる。
すると、いろんな先生に言われて赤字路線を運行する。
空港をみとめるのも、路線を認可するのも、泣く子も黙る国交省。
政治家や役人の無理を聞く代わりに、役職員や組合員がちやほやされる。
結局、債務超過になって、資金繰りが急迫、関係する世界の保険会社やカード会社から逃げられつつある。
前原国交相が、国が全面バックアップすると、躍起になって保証発言をする。
あるいは、外国航空会社に身売りを画策したりしている。

再建策の一つとして、不採算路線の切捨てをするらしい。すると、松本、静岡、茨城などの地方空港は、全く寂れてしまう。

私は、数年前、沖縄の慶良間諸島の阿嘉島へ行った。
その島は、隣り合う慶留間島(ゲルマジマ)と外地島(フカジジマ)と道路橋で繋がっていて、外地島に慶良間空港 というのがあった。



民宿の社長運転の車で橋を二つ渡り、空港正面口に来ると、広い車寄せ、ターミナル広場、駐車場は、ガラーン。白いカローラが一台、ポツーン。あたりはシーン。
建屋にはいると、冷房は効いている。カローラの持ち主が一人で留守番しているだけで、ほかは無人、トイレはあるが、ショップやラウンジなどあるはずがない。案内やポスターは皆無。
到着兼出発口から滑走路方面を見やると、何もなくて、ローマ字でケラマと書いてあるだけ。
見るほどに、悲しいほどの広漠、寂寥、遠くの積乱雲が記憶に残っただけだった。

定期便は何もなく、JALなど関係ない、チャーター便があればよいがそれも滅多に来ないのだ。
それでも、きちんと整備されている。南国だから植物の繁茂は凄いらしいが、見たところ雑草など皆無。
立派な橋と道路は、台風で時折損傷するが、すぐ直してくれるとのこと。
過疎の島なので、整備する労働者は本島から船で来るのだろう。
沖縄の米軍基地設置の代償か、離島振興策なのか、設備も維持費も随分掛かっているに違いない。
赤字空港というよりも、無収入空港なのだ。いや、飛行機が来ないから空港ともいえない。一体、誰が責任を持つのか。



この写真は、阿嘉島の港、那覇港からは高速船で1時間半でくる便が左方の埠頭で発着する。
前の橋を渡って、もひとつ渡ったところに空港があった。
吉幾三の唄だったかに、俺の村には信号ねえというのがあったが、ここは島国、信号も道路標識もないところだ。

手前に3階建ての民宿があって、夜更けまで、屋上で星空を見、泡盛、久米仙を飲み、社長の三線(蛇皮線)で謳う島唄(民謡)を聞いた。寡黙だが、いい社長だった。
おそらく、3階建て、屋上があるのはここだけだ。
そうだ、話題にもならない居酒屋へもいった。
同行8人のグループだったが、M氏、N氏、K氏など、物好きな酒飲みと一緒だったのだ。

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