11月20日は、世界の子どもにとって特別な日です。
それは、1959年11月20日に国連総会で「子どもの権利宣言」が採択された日、その30年後の1989年11月20日は、すべての子どもに人権を保障する初めての国際条約『子どもの権利条約』が、国連総会で採択された日で「世界こどもの日」ともされています。
日本政府が、その権利条約を批准したのは5年後の1994年4月。
「児童福祉法の一部を改正する法律」が公布され、初めて子ども(児童)の権利という文言が日本の法律の条文に盛り込まれたのは、さらに後の2016年でした。
前文と54条からなる子どもの権利条約には、生きる権利や成長する権利、暴力から守られる権利、教育を受ける権利、遊ぶ権利、参加する権利など、世界の子どもたちがもっている、様々な権利が定められています。
この権利を守る責任は一義的には国=政府にありますが、社会を構成する大人たちにもそれを推進することが求められています。
しかし増加する児童虐待に関する通報件数をみてもわかるとおり、社会がその責任を果たしているとは言い難い状況です。
権利は他者によって守られる一方、当事者がその権利を認識、主張をすることによっても推進される側面があります。
当事者である子ども達が自らの権利についての知識や技術、そして態度を増加する(エンパワメントされる)ことを目指して、CAP研修を3年ぶりにさんあいでも開催しました。
CAPは(Child Assault Prevention=子どもへの暴力防止)の頭文字をとったもので、こどもたちがいじめ、痴漢、誘拐、虐待、性暴力 といったさまざまな暴力から自分を守るための人権教育プログラム。1970年代後半にアメリカで始められ、1980年代に日本にも紹介されました。
まずは大人(職員)を対象にした研修。プログラムのファシリテーションは埼玉県で活動するCAPくれよんの方々です。この研修を受けることで、子どもたちが自ら権利を持っており、それを主張、発信することを支援するのが大人の役割であることを学びます。
子ども達と同じプログラムも体験。ロールプレイもやりました。
そして、今度は子ども達の番。学年の近い少人数のグループに分かれて実施。
キーワードは「あんしん、じしん、じゆう」。これを脅かされることは権利が侵害されること、と学びます。
実際にありそうな生活や学校の場面をロールプレイで再現。
権利が侵害されそうになったら、しっかりと「NO!」と言う。一人でできなければ、仲間と助け合うこと、そして安心できる大人に助けを求めることを学びました。
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