70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

1人暮らし

2016-06-23 15:47:08 | 愛すべき子どもたち

さんあいのような児童養護施設では、入所している子に離れて暮らす家族が面会に来て帰るだけでなく、そのまま一緒に宿泊し家庭生活を体験できよう、親子訓練室棟と呼ばれる棟が併設されている。しかし、様々な家庭の事情があり実際に親子訓練棟を利用するケースは、年間10日もないのが現状だ。

さんあいでは、この親子訓練棟をファミリールームと呼んでいる。折角設備の整った部屋があるのだから、今年度から積極的に活用しようと、来年度からさんあいを退所してアパートや寮で暮らすことになる高校3年生を対象に、自立訓練の一環として1人暮らしを体験させることにした。

どの子どもたちにとっても、決まった時間に自分で起き、朝ごはんを食べて学校や会社に行き、帰ってきて夕食を作り、お風呂に入って就寝し、また明日に備えるのは、簡単ではない。ここを出てから、1人の生活に戸惑うことがないように、さんあいにいる間に体験するのだ。

それぞれ、希望日を聞いて1人暮らしを体験してもらっているが、初日から寝坊して学校に遅刻するようなツワモノもいる。社会人になる前にそれも良い体験だ。

 

キャンプのご飯づくりは楽しいが、誰もいない部屋で1人でご飯を作り、1人で食べるのは寂しい。でも一人暮らしはそういうものだ。

 

 


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