DMZの丹頂鶴

空間の寂寞を壊す丹頂鶴の泣き声. 秋が深くなるほど DMZ地域は冬の珍客たちの饗宴が開かれる. 長い分断の歳月をものともせず平和の合唱は今も続いている.
丹頂鶴は我が国を訪れる渡り鳥の中で、一番気品があり美しい鳥に数えられる. 雪のように白くて, 足と首が細くて長く, 飛びあがる時の羽ばたきはどの鳥より優雅だ.

美しい姿と独特の泣き声, そして派手なつがいダンスをする丹頂鶴は、我が民族だけではなく日本と中国でも神仙みたいな新たに思って来た.

淡い灰色身に, お嫁になる娘が紅を取ったように顔に赤いまだらがある真鶴. シベリアと中国で繁殖を終えた真鶴は冬に過ごすために我が国を尋ねる. 冬だけではなく春・秋にも繁殖地で日本九州地域に移動する真鶴たちがこの地域にちょっととどまったりする. 地球上に 4,000余匹しか残らない真鶴の中 600余匹が鉄原民統線地域と非武装地帯南側で冬を過ごす.

真鶴と丹頂鶴が交流する光景は、世界でただ非武装地帯でしか見られない. DMZの分断された空を出入りして、先に統一を成している丹頂鶴こそ,真の平和と共存, 和合と統一を作らなければならないという教訓を我が民族に教えてくれている。