サテュロスの祭典

神話から着想を得た創作小説を掲載します。

兎神伝〜紅兎〜

2022-02-01 00:00:00 | 兎神伝〜紅兎
兎神伝

舞台は、皇国北西部に広がる皇海離島の国…
隠隅国は、西海の反乱討伐における功績で国造の地位を与えられて以来、隠隅国造一族が支配していた。
しかし、律令時代、隠隅国は、大兎海峡を境に、北東の根国聖領、南西の幽国神領に分けられる事となった。
そして、皇国親王が国司に派遣された事から、隠隅国の属領であった幽国は親王任国となり、根国より格式が上となった。
此処に、根国と幽国の長い確執の歴史が始まった。

紅兎

時代は現代。
神領十二社領の一つ、鱶見本社領の社に、名無しと呼ばれる、新任宮司が奉職した。
過酷な生立ちから、自ら名を忘れたと言う名無しは、兎幣の因習で囲われた兎神子と呼ばれる少年少女達との関りの中、心の癒しを見出してゆく。
しかし、彼には、前任宮司の失踪と紅兎と呼ばれる謎の暗殺集団の関係を探る密命を受け、その正体は、黒兎と呼ばれる少年兎神子達である事を知る。



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