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明治~昭和までの近代・現代史に関わる本を読む

2011-06-22 00:43:56 | 書評
★ 明治~昭和までの近代・現代史に関わる本を読む

最近、NHKドラマで司馬遼太郎原作である「坂之上の雲」」を見て、明治時代の政治に関する本を読みたいと思うようになり、市民図書館の日本史コーナーをなめておりましたら。新潮選書「二十世紀から何を学ぶべきか(上下)」(寺島実郎著)が目に入り、その2冊を一気に読み終えました。その本には明治時代の先達が『自分は何をするために生きるのか』という問いを行い、自ら回答を出している姿に克明に記述しておりました。SDTMも50代半ばにきて、志をどうのこうのという歳ではないは無いと思いますが、あまりにもそういう事に思いをはせる機会が無く今まで過ごしてきたのが実情です。




よい機会なので『寺島実郎』氏の著作を一通り呼んでやろうと思い、「脳のレッスン」シリーズ等をまた読んでみました。その中では、「日本人の弱み」に対する記述として、「全体知、総合的知性が欠如」という点を強調していました。判りやすくいうと「技術・資本はあるが。何をプロデュースするか中々シナリオを描けない」ということの言っています。これは耳が痛いですね。誰かが指示することは出来ても、自ら動けるかと問われると中々「YES」と言えない現実があります。

 寺島実郎氏は三井物産出身であり、先輩の事も書いてあり、特に会長職だった「水上達三」氏の言質を纏めた「貿易立国論」を薦めていました。早速、図書館で借りて読む事に。国会の公述等が記載してあった。非常に明解な文面で、戦後の日本経済をどう改善していくべきかと述べており、多岐に渡る情報を分析し、判断・決断をしていたことが判った。商社がどうあるべきかも述べており、勉強になった。



次に「時代との対話」にて「半藤一利」氏との対談に惹かれ、半藤一利氏の著作にも触手を伸ばしました。









この中で山本五十六の奇策に感心するものの、米海軍のミニッツ提督の深い読みと十分な準備を見るにつけ、奇策は続けて出来る物ではない。同じ手を使えば、しっぺ返しが必ずやってくる。そもそも戦うべき相手かを良く見極める事が大事。已む無く戦っても、どう終結するかを最初から想定し、そのタイミングを逸すること無い様に考えるべきだと。長期戦は体力がある方が有利である。



「戦う石橋湛山」
これもなかなか読み応えがある本であった。満州事変から終戦直前までの、「石橋湛山」の軍部に対する批判を継続して行う姿勢を克明に記述している。「石橋湛山」は、言論の自由があってこそ、長期戦を戦い抜けるものであると言いたかったのではないか、と半藤氏はこの本で述べている。




上の2冊は半藤氏と共著している保阪正康さんの本。
解説するのは今回は割愛するが、やはり昭和史についての著作が多い。

昭和史に関して言えば、太平洋戦争へ流れてしまう動きに対して、日本全体がリスクを省みず、戦争へ踏み出していた事を述ている。この教訓をしっかり認識して国際社会を生き抜く道を模索すべきだと各著者は言っている様だ。

前後してしまうが、半藤氏が


この本にて、もう少し具体的な教訓を以下に挙げている。

(1)「国民的熱狂を作ってはならない」

(2)「理性的な目標を揚げて具体的な方法論で物事を進めよ」

(3)「タコツボ的小集団エリートを排除していくこと」

(4)「国際社会での位置づけをきちんと明確にしておくこと」

(5)「短兵急な成果主義にとらわれてはならない」

この文面では、説明不足でわかり難いが満州事変から太平洋戦争に至る日本の政治・軍事に関わる動きを調べてきた中で得た知見だそうだ。

尻切れトンボでかつまとまりの無い、書評?というよりはモノローグで終わってしまいました。長々とお付き合いを有難うございました。




【タグ】 寺島実郎 半藤一利 保阪正康
     書評 昭和史 石橋湛山 山本五十六 昭和天皇 
     ミニッツ マッカーサー 東条英機 司馬遼太郎




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