★ 光村ライブラリの中にあった「山本周五郎」の作品に触れ、彼の作品を読む気になり、文庫本を図書館にて探し当て、読んだものです。
いやいや、すごい内容の本でした。貧民窟に住まう庶民たちの生き様を描き出している。要は、ぎりぎりの生活に追われているために、ありのままの自分をさらけだしている庶民たち。おそらく、「山本周五郎」はそんな人々が人間らしいと感じたに違いない。不条理な人間社会と描くというよりは、長屋にて生きていく人々のごく当たり前の人間心理をストレートに記述しており、様々な人間模様を盛りこむことにより、人生の内部を深く捉えようとしたのではないか、、と思う。
ただ、深くと評したが、SDTMにはうまく記述できるものではない。すこし言うならば「人間の多様性を垣間見た」ということに尽きる。SDTM自身は、効率重視で無駄な事を避ける傾向にあると自己分析しているが、このような小説を読むに付け、人間って「本当に無駄と思えることに一生懸命になる」部分をもっていると痛感する。否定的なコメントと響きかねないが、人間って一人で生きていけない動物であり、他人と関わることでのその「無駄」が必要になってきているのだということを
悟らせてくれる、そんな本だ。いい年になるSDTMであるが、そんな事を漸く気が付いたということになるのだろう。いやいやオクテなのかな。
いやいや、すごい内容の本でした。貧民窟に住まう庶民たちの生き様を描き出している。要は、ぎりぎりの生活に追われているために、ありのままの自分をさらけだしている庶民たち。おそらく、「山本周五郎」はそんな人々が人間らしいと感じたに違いない。不条理な人間社会と描くというよりは、長屋にて生きていく人々のごく当たり前の人間心理をストレートに記述しており、様々な人間模様を盛りこむことにより、人生の内部を深く捉えようとしたのではないか、、と思う。
ただ、深くと評したが、SDTMにはうまく記述できるものではない。すこし言うならば「人間の多様性を垣間見た」ということに尽きる。SDTM自身は、効率重視で無駄な事を避ける傾向にあると自己分析しているが、このような小説を読むに付け、人間って「本当に無駄と思えることに一生懸命になる」部分をもっていると痛感する。否定的なコメントと響きかねないが、人間って一人で生きていけない動物であり、他人と関わることでのその「無駄」が必要になってきているのだということを
悟らせてくれる、そんな本だ。いい年になるSDTMであるが、そんな事を漸く気が付いたということになるのだろう。いやいやオクテなのかな。