Sea Loves You 石川秀美

曲やアルバムの感想・解説・紹介など。。。  
★★★Since 31/01/2005 ★★★

哀しみのブリザード(シングルバージョン)

2021-10-25 01:18:37 | 00.Single-A

哀しみのブリザード39周年!おめでとうございます!
伊代ちゃんの40周年が始まったので、82年組の皆さんも40周年が近くなりつつ、
40周年企画楽しみにしている今日この頃です。

さて、これまでの記事の中でも未出だった今曲。
石川秀美シングル史上では3枚目のリリース作品。

シングルバージョンと今回タイトルとしたので、オリジナル版について述べますね。
なかなかセカンドシングルのゆ・れ・て湘南同様に、シングル版かそうでないか、と色々言われていたくらいだと思うくらい

これまでのベスト盤にシングルバージョンが収録されてることが少なかった。。。からなんでしょうね。

前回、ベスト盤について記しました中で
●PEPPERMINT 1984 シングル版 
MARINE BLUE 1985>未収録曲
●THE BEST HIDEMI20 1986 アルバム:Semi-Sweet版
BEST PACK 1986>未収録曲 
BEST PACK 1987>未収録曲
NEW BEST 1995>未収録曲
●石川秀美Complete BOX 2004 シングル版
●石川秀美 ゴールデン☆ベスト シングル版

という感じで、1984年時のCD盤はそもそもあまり出回っていない。


後発の1986年のベスト盤が通常出回っていて、僕も、そこでこの曲を知ったので通常バージョンかと思っていたわけでした。
後年、ペパーミント、Hidemi in NEMUを入手して聴いていて、なんだか違和感があったんだけど、
どうやら、違和感があったバージョンがシングルバージョンであることは、後々に解った。
このような現象は西城秀樹の初代妹の河合奈保子ちゃんも同じようなのがありますね。今回のベスト盤収録のはどっちなん?みたいな。


初聴はたぶん、
ベストビデオ:Hidemi in NEMUでが先でしたね。ライブ盤?んとも違うなぁ、と。???な感じであったが、ビデオバージョンか、と思ったくらいでした。

個人的にセミスイート版が好きです。先に言うと。
シングル版は時間がなかったんですかね?ギリギリ音程はあってるんだけど、当たってない。
もしくは、仮歌の完成度合が最初はこうだったのか?など。
石川秀美のデビュー年における歌唱は不安ながらも懸命に歌う姿が歌声と容姿に表れていて、少女歌手の醍醐味が一番前に表れていて
この曲もそういう雰囲気が含まれてます。アルバム版ではもう2年目歌手ならではの安定感と元気さが前に出てくるので
これはこれで、この不安定さが良い味なのかと。

とはいえ、シングル版は緊張と不安で1番の歌詞でボーカルがひっくりかえってる箇所などあって、せめてその部分だけでも、録り直ししたほうが良かったと思います。
まぁ82年時って80年組ほど歌唱力を求められてなくて、ビジュアル先行で良かった時代ってのもあるけれど。

ジャケットは哀愁路線がよく出た写真となってますが、これも惜しいかな。ゆ・れ・て湘南もそうだったけど、もっと良く撮れるであろう被写体なのに、ポーズが変。
裏ジャケットは健康美が出ていて、これまた曲の印象と違うので、まぁ仕方ないところですかね。
この曲を歌ってる時の秀美さんは、春夏を経て秋はだいぶスタイリッシュな衣装と、表情も洗練されていたから、ジャケット撮影時はまだあどけない夏くらいですかね。

  

後、アレンジでサビの部分に入るドカーン♪って音がシングル版ですねw今バージョンならではかと。

ちょうど夏以降の歌謡祭。新人賞でノミネートを果たし、本選出場時には好評であった2ndシングル:ゆ・れ・て湘南での露出が多かったため、
シングル史上印象薄い存在となっている。この後、83年元旦リリースの4thシングル:涙のペーパームーンでぐん!と上昇するのだけど、羽ばたく前の蛹ってところか。

オリコンチャート29位、セールス53,640枚というヒットにはならず。セールスアップした前作よりやや売り上げ減少なるもチャートは前作同様。
デビュー曲の36位からすると、徐々に人気は上昇中という時点ではある。

作曲はデビュー曲からの小田裕一郎氏。前作まで松本隆であった楽曲だったが、ここで麻木かおる氏による作詞。編曲が矢野誠氏となり、
前作までの若干、作家陣営の著名度がなかったのも上位に食い込めなかった理由でもあるかな。
ただ、石川秀美作品において、作家陣主導での展開というより、歌唱成長とビジュアル成長と実験的な楽曲の折衝が醍醐味となっていくので、これはこれで良かったかな。

ま、あとは、サーフボードと夏が過ぎていく、って冒頭がゆれて湘南の歌詞とかぶっているのもあるしね。
秋の割にはブリザードだから

真冬かよ!っ

ってのもあるよね。ま、でもスキーソングでいいでしょう。イントロのホーンセクションなんて、ゲレンデのリフトに合いそうだし。
また、10月21日リリースじゃなくて、25日リリースって珍しいかな、と。あの時代、だいたい21日発売じゃない?どういう意図があったのだろうか。

ちょっと70年代風なメロディ展開ですね。マイナー調からサビでメジャー調になるあたり。1980年時によくあるメロディ展開(代表的な楽曲は松田聖子、河合奈保子、柏原芳恵)でしたが
もう1982年くらいだとちょっと古いか。

歌謡界における歴史的な1982年の新人戦線での秋時期では↓

三井比佐子♪デンジャラス・ゾーン♪(1982.9.1)   
新井 薫子♪赤い靴♪(1982.9.5.#59.1.8万枚)
新井 薫子♪私の彼は左きき♪(1982.11.21) 
北原佐和子♪土曜日のシンデレラ♪(1982.9.10.#72.$1.1万枚)
小泉今日子♪ひとり街角♪(1982.9.21.#13.$15.4万枚)
斉藤 慶子♪もの想いシーズン♪(1982.9.21)  
水谷絵津子♪芽ばえ♪(1982.9.21)   
水野きみこ♪夢見るアニー♪(1982.9.25)  
真鍋ちえみ♪ナイトトレイン・美少女♪(1982.10.1)   
三田 寛子♪色づく街♪(1982.10.1.#50.$2.7万枚)
伊藤さやか♪恋の呪文はスキトキメキトキス♪(1982.10.5)   
早見  優♪アンサーソングは哀愁♪(1982.10.19.#29.$4.8万枚)
原田 知世♪ときめきのアクシデント♪(1982.10.21.#67.$1.5万枚)
石川 秀美♪哀しみのブリザード♪(1982.10.25.#29.$5.4万枚)
坂上とし恵♪黒い瞳♪(1982.11.5)   
堀 ちえみ♪とまどいの週末♪(1982.11.5.#14.$11.4万枚)
松本 伊代♪抱きしめたい♪(1982.11.5.#9.$15.1万枚)
Lady,Oh! ♪あいつByeBye♪(1982.11.5)   
中森 明菜♪セカンド・ラブ♪(1982.11.10.#1.$76.6万枚)
佐東 由梨♪どうして?!♪(1982.11.21)   
伊藤つかさ♪横浜メルヘン♪(1982.11.25.#20.$7.0万枚)

と、81年デビューの松本伊代、伊藤つかさの人気先行安定のセールスと
中森明菜の突出した人気セールス、小泉今日子、堀ちえみによる10万枚越えセールスと、1982年時における新進気鋭の勢力から
この後、誰が続くか、途切れるかといった頃合であっただろう。

更にちょっと年上姉さん先輩方だと

松田 聖子♪野ばらのエチュード(1982.10.21.#1.$45.0万枚)
河合奈保子♪けんかをやめて(1982.9.1.#5.$21.5万枚)
柏原芳恵♪花梨(1982.10 .1.#10.$18万枚)
     よしえのクリスマス♪(1982.11.5.#88.$0.5万枚)
岩崎 良美♪化粧なんて似合わない(1982.10.5.#49.$2.7万枚)
三原 順子♪ホンキでLove me Good!(1982.10.5.#28.$5.4万枚)
浜田 朱里♪悲しみは駈け足でやってくる(1982.9.1)

と。黄金の80年組は松田聖子・河合奈保子・柏原芳恵が安定の人気を誇り、岩崎良美・三原順子の減退。
既に開花した者、これから開花する者と花の82年組との戦々恐々とした時代に入っていく1982年の暮れでした。


10月も今でこそハロウィンで年末前のイベント祭ですが、
既にもう今年も終わり間近ですよね。

あれこないだまで夏!?秋?!年末の冬?!!!!っていう季節の変動に
気持ちが追い付いていくか、いかないか。っていう気分も

実はこの曲で物語られると思います。2021年過ぎていく。
楽しいハロウィーンを!



最新の画像もっと見る

コメントを投稿