シングル:あなたとハプニングを書いた夫妻の作品。
今曲では非常に伸びやかに歌っている。独特の歌唱法もちょうどいいくらいの語尾に使用されていて非常に聴きやすい。
これまでの安井&加藤が石川秀美に提供した曲の中では特に秀悦で上品な曲にしあがっている。
石川秀美が好きな愛に満ち溢れた詞の世界から、実にノビノビとした歌声である。
アレンジもほのぼのとしていて、冬の中でも暖かさ、そして優しさを含んでいる。
アルバム的には冬の季節にとても合っているのだが、春の季節にもあいそうな温かみがあり、何かをふっきり、乗り越えた前向きな歌詞というところも、「卒業」的であり、先いく未来に歩もうとする姿勢が、石川秀美の明るさとアクティブさと共通する。
エンディングの終わり方もそんなPositiveさが表現されていると感じる。
前曲と同様にメジャー調であり、明るい感じを踏襲。
このアルバムのタイトル[i]にちなんだ、「愛」作品である。
アルバムが表現したかったキーワードがこの曲にあるという意味も感じる。
さて、作詞作曲の作家陣に関しては何曲かあるのだけれど、編曲家:佐藤博とは、ここで最初で最後の組み合わせとなる。
この曲の特徴として、上品にしあがってる点として、シンセサイザーの音が多様にあり、また、清潔感にあふれた音で組み込まれているのは、編曲家の力技でここまでなったのかもしれない、と思うとこもある。
1985年の健康&SEXY路線を書いた作詞作曲に関しては、なかなか「クドイ」という評があっただけに、この曲はいつものようなクドサより、
石川秀美像に近い曲として感じさせるのはアレンジ性が秀悦だからではないだろうか。
コーラスとのかけあいや、タンタンとしたリズムの中にも、ボーカル&音でメリハリがついており、後期につながるミディアムテンポを特性とした石川秀美を彷彿させる聴きこみたくなる曲である。
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