30thシングル:Lucyのc/w曲。CDシングル時代に入り、Side-Bというよりc/w。
そして、石川秀美の歌手活動における最後のシングルであり、どちらを先に収録したかは定かではないが、
おそらく最終の歌収録となったのがこの曲♪人魚伝説であろう。
Side-A同様、このc/wジャケットも写真集&ビデオ:aviationからの秘蔵の1カットである。
これまでのミディアムテンポの歌唱とは違い、実にノビノビと、そして艶やかな歌声で石川秀美の音楽の集大成のラストを飾るに相応しい曲。
久しぶりのメジャーコードで、元気いっぱいに歌う石川秀美である。
欲を言えば、もう少しUPテンポでロックよりか、ダンスよりの曲にして欲しかったなぁと。
シャウト寸前のサビの歌唱は、この歌謡曲にはもったいない歌い方だからである。
石川秀美に普通の歌謡曲では物足りない。
当時発売のシングルCDを入手してない人には石川秀美Complete Boxにおいて収録にて聴くことができる。
また、カラオケ曲(UGA)としても配信されている稀有な作品。
歌の世界観は、19thアルバム:Private nudeでの作品群や、26thシングル:ドレスの下の狂詩曲、以来となる高柳恋。
ちょっと大人っぽく、叙情的な世界観があり、情景描写と心情がクロスしたあたりが個人的にも好きな作詞家である。
そして、作曲家は80年代後半において日本のAORな、ブラックコンテンポラリーぽいサウンドを作っていた和泉常寛。
特に早見優作品において、俺はこの作曲家が素晴らしいDANCE SOUNDで音・曲作りをしている人という印象がある。
アレンジはこの曲での初共演となる作曲家なのだが、まさに石川秀美のイメージを形にした音になっている点が素晴らしい。
岩崎文紀の所属するサイトの中に手がけた担当アーティスト一覧の中に石川秀美の名前が記載されていました。
この時代特有の打ち込みサウンドではあるけど、10thシングル:夏のフォトグラフを彷彿するような夏ソングになっている。
♪もうすぐ高気圧が東の空を染めるから~
夏はもうすぐ側にきてるよ!という感じで、梅雨明けを待つ現在の季節に最適である。
また、さ・わ・や・か天使こと石川秀美の持つ偶像=夏の妖精。
最後に人魚となり、伝説を残していった石川秀美の事実と偶像性がリンクする一曲なのは実には感慨深い。
当時、リアルタイムでこのCDを購入した時に、なんだか予感がしたのを憶えています。
石川秀美伝説となりうる、ラストを飾る、優秀の美に適した曲。
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