哀しみの~と言えば、石川秀美自身の3rdシングル:哀しみのブリザードがあげられるが、この曲はその後の物語なのであろうか?姉妹曲なのであろうか?
♪涙の吹雪よ
という歌詞も含めて、アンサーソングとも感じ取られる。
歌の主人公が置かれている状況も同じく切ない。
スキー場が舞台の冬の話。
情感を込めながらもハード過ぎない、ちょうどいいボーカル力で切なげに歌う石川秀美の歌唱力に哀しみのブリザードから、あれから3年でかなりの上達ぶりである。
1985年の年末時にリリースした12thアルバム:i、この時期には既に石川秀美の歌唱スタイルは上手に整え確立されるほどに至っていた。
アイドル歌手から、歌手としての石川秀美の真骨頂の誕生時期である。
時同じく、紅白歌合戦にも出場し歌手としての力量も認知された頃であった。
前回のレヴューで選出した17thシングル:サイレンの少年~遠くで抱きしめて~と同じく起用作家は
作詞:売野雅勇
作曲:芹澤廣明
キャッチーなメロディアスコードなサビが特徴。たたみかける歌詞振りにラストの音の♪の長さなんて、すごく芹澤節。
そして、今作品での新たな点は
編曲:武部聡志
現在にも多々な音楽活動をしている音楽メーカー。
個人的には西村知美の作品群の中での彼のコンポーザーとしての印象度が強い。
また、現在においてもそのセンスと技の実力は計り知れなく世に愛されている。
実に自然な音。彼から感じるスピリットは自然の音と、和すぎない緩やかな日本の風景。
その緩やかさ音使いと西村知美の平和な音との協演が好ましいところであった。時期的にはこの曲以降に西村知美デビューであったため、
西村知美の先輩にあたる石川秀美の歌の世界との協演はどのようなものか、今となって考察するのがちょうどいいのである。
間奏のEギター音がザ歌謡曲であるが、全編にシンセサイザーを施した和製ユーロビートである。
随所に表れる冬アレンジが施されている。
歌詞にも冬のゲレンデ、ロッジなどスキー場にいる背景と、マイナーコードがスキーの風景を彷彿させる。
全体的には凡庸歌謡曲ではあるのだが、作家陣をふまえて聴くとより細部の作家の手腕が見えてきて面白い。
2000年代も2010年となりましたね。
60年代、70年代、80年代、90年代、00年代と、10年区切りの音楽性も新たな年代の幕開けとなりました。
各時代の好きな音楽がある中、石川秀美の音楽もとても良い作品がたくさんあります。
80年代に誕生した石川秀美の音楽とともに、これからも歩んでいけたらと、思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
Sea Loves You石川秀美ファンサイト
管理人:Hoppy!
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