10月16日、姶良市加治木町ふれあいセンターにおいて教養懇話会(第92回)が開催され、今月はNさんが当番で「2015年以降の東アジア情勢」についてを本文A4版3枚と資料A4版2枚にまとめて発表されましたが、Nさんの了解を得たので紹介します。
今回の発表内容は、長谷川慶太郎著 「朝鮮崩壊」及び「2015年~世界の真実」を読んでまとめたもので、今回のテーマの前提として、長谷川慶太郎氏の本によると、ソ連崩壊が起こる2年前に、ソ連が経済的に東ドイツの援助ができなくなり東ドイツが崩壊した後にソ連も崩壊した。中国と北朝鮮の関係もそれと同じで、中国は北朝鮮に毎年、原油50万トン、無煙炭50万トン、穀物50万トンを無償援助してきたが、経済的に援助できなくなるつつあり、東ドイツが崩壊したように北朝鮮が崩壊することが予想される。
「最近の東アジア情勢」・・中国は、ここ60年間にわたり、事実上の植民地としてきた北朝鮮を放棄した。この北朝鮮政策の転換に、北朝鮮は対日接近路線を強力に推進している。今年に入ってからの日朝政府間交渉の推移を見れば、「拉致問題は解決済み」一点張りに終始してきた北朝鮮の姿勢の変化は一目瞭然といえる。もはや東アジアの冷戦は確実に終結の方向にある。それは、具体的には一党独裁体制の崩壊、すなわち、中華人民共和国の解体、崩壊を意味している。この流れは行き着くところに到着するまで、自動的に進行すると予想されている。
「最近の韓国情勢」・・アメリカ政府は中国の北朝鮮政策が変わったことを認識し、注意深く北朝鮮の動静に関心を払っている。2014年2月、アメリカのケリー国務長官が韓国を訪れ、韓国大統領と会談したときに、中国が北朝鮮の支援を止める可能性を指摘し、北朝鮮の崩壊に備えるように促した。要するに「北朝鮮の面倒を見るのは、憲法で南北統一を謳う韓国しかいない」しかし、韓国一国では対応できないので、日本からの支援が必要になる。「歴史問題など言っている暇はない。危機はそこまで来ていることを知らないのか」と言及したとのことである。
「中国の崩壊に着々と備えるアメリカ」・・中国の自壊と内乱を想定、準備を整えているのがアメリカである。アメリカが中国の「変調」を察知したのは、2011年2月のことである。共産党が統治能力を失って国内が混乱したとき、核兵器がテロリストに流失することをアメリカは恐れている。それを阻止するには、自らの手で中国の核兵器を押さえ、無力化するほかに方法はない。オスプレイならば、必要な海兵隊員と専門家を載せて四川省まで行き、核兵器を処分できる。これがオスプレイが沖縄にある理由である。
「日本の集団的自衛権も中国の崩壊を念頭に置いたもの」・・アメリカの対中戦略は「現状維持」である。とにかく、中国とは熱い戦争をしない。ことを起こさずにいれば、必ずつぶれるという確信がある。これは「冷たい戦争」に勝利した経験則である。ちなみに、経済的にアメリカと中国は密接な交流がある。経済的に付き合っても深入りしてはいけないとアメリカは考えている。現実に今、中国在住のアメリカ人は1万人程度に減った。日本人の14万人に比べるとその少ないことに驚かされる。
尚、集団的自衛権の解釈を変更しようとしているが、何を想定しているかといえば、中国在留邦人救出である。たとえば、上海には6万人の邦人がいる。これを救出するためにはアメリカの軍艦が上海に行き、収容するしかない。アメリカの軍艦が避難民を乗せて帰るとき、海上自衛隊が何もしないで済むか。海上自衛隊の艦船がアメリカの軍艦とともに、揚子江の河口まで行き、護衛して佐世保まで帰るという行動が必要だ。しかし、いえない。今の段階では中国がつぶれていないからだ。日本の集団的自衛権も、中国の崩壊を念頭においたものである。「アメリカも日本も俺たちがつぶれると思っている」と分かっているから、中国は不愉快なのだ。しかし、困ったことに中国はつぶれる方向へ事態は進んでいる。
以上が発表の概要ですが、添付した資料に詳しく掲載してありますので、クリックして確認してみてください。
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