勝者と敗者の分かれ目 *準決勝 ギリシャ対チェコ 1-0

双方のディフェンス力がオフェンス力を上回り、スコアレスのまま延長戦にもつれ込んだ。
アンリ、トレセゲを完封したギリシャのディフェンスは、コレルとバ ロッシュに何もさせなかった　。それでも、後半３５分過ぎに、決定的なチャンスが２度あった。ボストスキーが切れ込んでワンツーでコレルにだしたシーンと、 バロッシュが自分でペナリティエリアに持ち込んだシーン。
しかし二人とも、枠に打てなかった。 延長戦になっても、ブルックネルは動かなかった。
 なぜだろう。
 コレルとバロッシュに代わるカードが、閃かなかったのか。
 そして前半15分終了まじか、ブルックネルが選手交替の指示を出そうとしていたとき、ギリシャがCKをとる。
 トシアルタスはニアにボールを入れた。 そしてボールをとらえたのはチェコのディフェンダーではなく、デラスだった。
 コリーナがゲーム終了の笛を吹くまで、10秒もなかった。
 ギリシャはディフェンスの集中力を最後まで維持したが、チェコは105分たったところで、一瞬集中を失った。
 それが勝者と敗者の分かれ目だった。
 ギリシャはポルトガル、フランス、チェコを破り、スペインと分けた。フロックなどというものではない。 戦略と組織力の勝利だ。