ユーロな日々

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ポルトガルは、やはりツキを使い果たしていた [ポルトガル-フランス 0-1 準決勝] 

2006年07月06日 | Germany 2006
たがいに慎重に戦いを進めたが、意外に早く均衡は崩れた。
前半31分、ペナルティエリアの中でボールを受けたアンリに、カルバーリョはついていたが、足をかけてアンリを倒した、と見られてPKをとられた。
審判はウルグアイ人。
とってもいいだろうが、とらなくてもいい…。
そんな印象が残った。
おきたことは仕方がない。ポルトガルの選手たちにはそういう落ち着きがあった。
まあ、まだ時間帯が早いせいだろうが。
前半はそのまま終了。

そして後半、どうしたことか、ポルトガルは何もできなかった。
しだいにあせってきたのか、組織的でない最低のサッカーをした。
レフリーに不満を見せるシーンが目立ったが、これもマイナスだった。
レフリーは意地になって、絶対にポルトガルに有利な笛をふかないぞ、という意思を固めてしまった。

それでもサッカーの神様がポルトガルに同情したのか、一度だけチャンスを与えた。
後半31分、ロナウドはFKで、回転をかけたすごいボールを蹴った。
バルデスがこれをキャッチンングに失敗、しかも前方に大きくこぼす、という最悪のミス。
そのボールにポルトガルの選手数人が飛びこんできた。
ボールに届いたのはフィーゴ。
しかしフィーゴがヘディングしたボールはゴールの上に飛んだ。
決められるボールだったし、決めなければいけないボールだった。
やはりポルトガルはイングランド戦でツキを使い果たしてしまったのだ。

スコラーリはイングランド戦と同じようにパウレタをあきらめ、次々にカードを切っていったが、今日は当たらなかった。

ポルトガルは、デコとマニシェが得点するだろうと思っていたが、いい仕事はできなかった。
彼ら自身の責任もあるが、全体が連動して動かなかったためでもある。
ネジがどこか外れたか、緩んでしまっていた。
あの判定は痛かったが、しかしイングランド戦ではルーニーを退場にしてもらうということがあったのだ。
ここは踏ん張って反撃しなければいけない。
それなのに、あんなサッカーしかできなかったのだから言い訳はできない。
時間は60分もあったのだし。
イングランド戦も1人多いのに決勝点を奪えず、PK戦での辛勝だった。
今日はファイトもイマジネーションも足らなかった。
チャンピオンになる資格はなかった、ということだ。

フランスは一言でいえばクレバーだった。
ラックをいかし、あとは慎重に、狡猾にプレーした。
ポルトガルの選手たちが、もっと熱くなるようなツバぜりあいをやっていたら、流れが変わったかもしれないが。
年寄りがおおいのに最後まで集中を維持できたのも褒めなければならない。

しかし、はっきりいってつまらない準決勝だった。
責任はやはりウルグアイ人の主審にある、といわざるを得ない。
イングランドーポルトガルの主審もアルゼンチン人だったように、南米の審判に笛を吹かすのは考え物だ。

決勝戦は長く記憶に残るようなすばらしいゲームになってほしい。

[ポルトガル-フランス 0-1 準決勝]