ユーロな日々

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ロナウドと心中した愚かなブラジル [フランス-ブラジル 1-0 準々決勝] 

2006年07月02日 | Germany 2006

パレイラは愚かな判断をした。
ロナウドをまたもや先発させたのはまだしも、アドリアーノをベンチに置き、ロナウジーニョをFWでプレーさせたのだ。
ロナウドは使うのだろうとは思っていたが、こんなバカなことをするとは想像しなかった。
笑ってしまう。
フランスの選手たちは、アドリアーノがいないとわかって喜んだにちがいないし、精神的にもかなり楽になったろう。

そしてゲームが始まってみれば、今日もロナウドはロナウドだった。
パレイラはレアルマドリードのゲームをあまり見ていないのだろう。
フランスのディフェンダーは落ち着いて対応し、ロナウドはなんの脅威も与えなかった。
ロナウジーニョが中盤でボールをもって、イマジネーション豊かにいろんなことをやってきたら、フランスは混乱させられたろうが、前でボールを受けようとするロナウジーニョはまわりとかみ合わず、気持ちよくプレーができなかった。
パレイラはバルサのゲームもあまり見ていないようだ。

前半はフランスが攻め立てたが、ブラジルも集中したディフェンスできちんと対応していた。
しかしあの後半のセットプレーの場面、アンリを見ているものはいなかった。
前半のような集中力が、一瞬失われた理由はわからない。ブラジルはマンツーマンの意識が低いからああいうことが起こってしまったのだろうか。
いずれにしても、アンリは一番後ろ、一番右にいて、ジダンのボールにあわせて上がっていったが、黄色いユニフォームの選手は誰も寄せてこなかった。
あれならアンリは目をつむって蹴っても入るだろう。

パレイラはやっと目が覚めたのか、アドリアーノを入れてロナウジーニョを中盤に下げた。これでブラジルのリズムはよくなった。
しかしそれでも崩すことができず、時間が過ぎていく。

パレイラがさらに切ったカードはシシーニョとロビーニョ。
ロビーニョを入れたのはまだしも、ロナウドを下げず、カカを下げたのは間違いだったろう。まるでレアルマドリードではないか。
動かないロナウドがいることでペナルティエリアの中が密集してしまい、うまくいかないゲームは何度も見た。
ロナウドは邪魔になるのだ。ロナウドがいないほうが、アドリアーノはプレーしやすかったはずだ。

フランスは最後までディフェンスで集中力を失わなかった。先制したことでリスクを犯す必要もなかった。
ブラジルは、今が旬のロナウジーニョ、カカ、アドリアーノを脇役にしてしまい、ロナウドに幻想をいだいて、自滅したのだ。

[フランス-ブラジル 1-0 準々決勝]