社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

Wikiの考察1(WikiとCMSの違い)

2010-06-12 14:35:54 | ITについて

イントラホームページの作成・管理用にPukiwikiベースの無料QHMを選んだ事で、Wiki系のシステムに興味が沸いて来た。以前からWiki系のホームページは何度も見ており、お世話になっていたが、いざこのシステム自体を調べるとなかなか面白い事が見えて来た。

Wikiについては、ネットで多くの情報がある為、ここでは説明は省くが、私的超訳では、「インターネット上で複数人数で、文書・資料(辞書)を、簡単に編集・更新できるハイパーリンクドキュメントシステム」となる。この「複数人数で~を」を、別にすれば「簡単に編集・更新できるハイパーリンクドキュメントシステム」と言う所が、このシステムの長所と短所を含んでいると言う事だ。

ネットでも、特にWeb作成会社やそのIT企業等その業界関係者の方が評価する時に、かならず出てくるのが、Wikiがメジャーでない(一般には余り知られていない、広く使用されていない)理由に上げられるのが、この簡単にする仕組みにWiki系のおまじない(タグ)を用いた事だ。

つまり、中途半端なこのタグを覚える事が、障害となる。タグを覚えるより、HTMLやCSS等で十分ではないか?またWebデザイナーはHTMLやCSSを覚えるのに精一杯で、この特殊タグまでは覚えられない等・・・。

実は、私自身、この考えに賛成していた。つまり、「Web更新をする人にこのタグを覚えてもらうのは難しいのでは?」と考えていた。ところが、イントラWebを使う場合にその使用方法からすると、このタグを何種類覚える必要があるだろうか?それよりCMSその物の操作を覚える事の方が余程難しいと言う結論に到った。

一方Wikiの背景とその仕組みを考えるに、Wikiの文書構造の目指したもの、この思想は限りなくHTML(HyperText Markup Language)と同じではないか?いつの間にかHTMLがWebのデザインを表す記述言語になり、これを改める為にデザインと文書構造を分離した考えを取り入れCSSが導入されたが、以前デザインとしてのHTMLは残っている事になるのだろう?

さてこのHTMLとWikiの目指した物は同じでも、その実装方法と背景が大きく異なる。特にWikiの場合には既にHTMLがベースに有った為、むしろこのタグの位置づけが、文書構造と相互リンクを非常に簡単に実現する物として機能している。つまり、Wiki自身がHTML+CSSをベースにまるで一つのアプリケーションソフト(辞書編集ソフト)として機能している。つまりWikiはCMSではあるが、本当の意味でのCMS(中身)であり、CMSの範疇にある、見てもらう人に独創的(目を引く様)な画面デザインを提供するのに力を入れていない。もちろんその様な事が可能かと言えば、可能なのだが・・・。

これはどういう事かと言うと、Wikiが辞書作成・編集・閲覧するAPだとすると、MS-Wordの様なAPと同じだという事になる。MS-Wordのデザインは個別に多少カスタマイズはする事はあってもデザインは同じバージョンでは一緒だ。つまりWikiもこれと同じ事になる。Wikiで作ったものはWiki(の顔)であり、中身が違うだけだ。これが圧倒的に他のCMSやブログツール、ビルダー等で作ったHomePageと異なる。

私が、当初インターネット上の、いくつかのWikiを見た時に受けた印象がこれだった。そうWikiで作ったホームページはWikiとなる。これに実は違和感があった。これは今回当社のイントラ用のCMSとしてQHMを採用する事に決めたが、この為にいろんな情報を収集した時に実は同じ違和感が発生した。

そう、Pukiwikiで作ったホームページもPukiwikiとなり、QHMで作ったホームページもQHMとなる。これには流石にショックを受けた。何がと言われるかも知れないが、このQHMのベースとなっているPukiwikiはそうだろう。Wikiの思想を日本でPHPを使って実装したシステムだから。

しかし、このPukiwikiをベースにしたとは言え、QHMは簡単ホームページ作成ソフト、しかもプロ顔まけのデザインが作成可能な事を謳いながら、殆どQHMその物となっている事は、どうした事だろう。

これは私が推測するに、

  1. 無償版QHMの方が多い。無償版の場合には、決められたテンプレートしか(最新版では1種類のみ)利用できない為、そのままか或いは簡単なカスタマイズしか施していない。要はQHMその物と言う事になる。
     
  2. 有償版QHM。当初有償版は約60種類テンプレートが添付されていたはずだが、これがまたQHMその物だ。つまりPukiwikiのテンプレートから殆ど逸脱していないと言う事になる。最もQHMはいろんな所でPRされているこのテンプレートやSEO対策等より、マルチプラットホーム環境での、動作性やブラウザーの互換性やスピードアップの為のキャシュ機能等の方を遥かに評価している。

と言う事から、おそらく、WikiにしてもPukiwikiにしても、QHMにしてもこれを、Web辞書的なツールつまりアプリケーションとして捉えたなら、そのAPのデザインは標準テンプレートしかなく、これで使っている人はなんら疑問も起きないと言う事になるだろう。それはそうだ。MS-Excelを使っている限り、中身のデータが幾ら変わっても外面つまりAPはMS-Excelなのだから。これが他のCMSとの決定的に異なる点だろう。

つまり、CMSを使ってインターネットのホームページを作る場合は、その中身にはデザイン(顔)が含まれており、各ページに共通なパーツをテンプレートなどに置いて各ページの共通性と更新性を高めるのがWebの作り方となり、その結果元のCMSの顔はどうでもよくて、出来たものが客が見える物となる。

最も、これも標準に添付されるテンプレート(あるいはスキン)が殆ど同じやそのシステムで使えるテンプレートが少なくて、自分でカスタマイズできなければ、同じ様な顔がならぶ事になる。顔のデザインが同じだと、幾ら中身が異なっていても、印象が薄くなるのは同然だ。

一方Wiki系のシステムは、最初から目的がはっきりしている為、かえってどの顔も同じだが、内容が異なる為、これはこれでわかりやすいという事になるのかも知れない。

と言う事で、このWikiのシステムをWeb(インターネットとイントラを含むホームページ作成)から切り離して、本来の特性から見た別のツールとして使えないか?これが新たな興味となる。以下別途掲載。


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