社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

池井戸潤『MIST』

2015-06-06 11:17:37 | 趣味(読書)

池井戸潤『BT’63 上下』に続き、池井戸氏の作品紹介となる。この作品も奥様が借りてきた書籍だ。帯の紹介を読んで興味がわき、読む事にした。池井戸潤『BT’63 上下』に続き、江戸川乱歩賞作家の路線だ。そうミステリーの探偵(実際は巡査さが)物だ。

この作品でまだ池井戸氏の作品は2作目だが、非常に面白い。且つ文脈と言うか表現が私にあっている。違和感がない。多少時系列が前後する展開を見せるが、最期のどんでん返し的なひねりまで入っているが、それが途中で予測できるのも良いし、落ちもある程度予測できる。

池井戸氏のテレビドラマ化されている多くの作品からするとこの作品は、殺される人が多すぎる気はするが。もっとも池井戸潤『BT’63 上下』でも殺される人は多かったが。

まあいずれにしても、あっという間に読める作品だ。

MIST 書籍名:MIST ミスト
発行:2002年11月30日初刊
著者:池井戸潤
発行者:諸角裕
発行所:株式会社双葉社
価格:1700円+税
江戸川乱歩賞作家の最高傑作!
「守りたい、
この街を」

高原の集落に侵入した”霧”のような
連続殺人犯
受けてたつは
唯ひとりの警察官・
上松五郎
巡査疾る!
やがて耐えられないほどの臭いになったとき、五郎の懐中電灯がついにそれをとらえた。
及川の悲鳴があがった。
雑木林の中に、そこだけ一本の杉が立っている。
境界木である。
死体はまっすぐ両足を投げ出し、幹を背もたれにする格好で雨に濡れていた。懐中電灯の明かりが、腐りかかった顔面を照らした。濁った瞳は虚ろに見開かれている
この瞳が最後に見たのはなんだったのか。(本文より)

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