『服部真澄『エクサバイト』で、「カリフォルニア大の調査によれば、人類がこの世に現れてから紀元二000年までに、総人類が残した記録データ全てを総合しても十二エクサバイトしかなかたんだ。ところがさ、デジタルメディアの普及で、前世紀の終わり頃から各自の情報ストック量が飛躍的に増えてさ。いまでは毎年、年間一万エクサバイトもの情報が世界中で蓄えられている」------本文より と』の紹介をしたが、この記憶容量の話が今回のテーマです。
服部真澄『エクサバイト』では、最初の時代設定が2025年ナカジの生きる時代であり、この時の単位としてエクサバイトを使用しているが、最後の第四章では2119年でナカジの後世を描いており、この時にはヨタバイトが主流になっている。
さて、現実の話に戻ると、2007年3月7日の情報である(http://japan.internet.com/busnews/20070307/12.html)が、『2010年には全世界のデジタル情報量が988エクサバイトに』、調査会社の IDC が、今後数年間におけるデータ増加規模を予測した調査報告書を発表した。同調査は情報管理ソリューション会社 EMC の後援によるもので、2010年には市場のデジタル情報量が2006年からおよそ6倍に膨らんで、988エクサバイト (1エクサバイトは1ギガバイトの10億倍) にも達する見通しだという。IDC によると、2006年に生み出されたデジタル情報量は161エクサバイトだったという。161エクサバイトと言えば、これまでに執筆された書籍の情報量の約300万倍で、さらにこれらの書籍を積み上げると、地球から太陽までの距離およそ1億5000万キロを超える高さの束が12束分となる。
※IDCは、2010年まで毎年平均57%の割合で増加すると試算。
という記事もあり、これからすると2025年では上記書籍で紹介されている年間1万エクサバイトを遥かに超えていそうな気がする。しかも膨大な無駄なデータが重複して、重なっていると思うが・・・。
私的意見を言わせて貰うと如何にして、共通化を図るかが鍵だと思うが、企業の中で個人同士が抱える多重に重複するデータを如何に削減するかが課題ではないかと思っている。
しかし、上記服部真澄『エクサバイト』でその対象とするデータが、現在の様な、テキストデータから、画像データ、音楽データ、そして動画データへと拡大していき、この動画データを主としている為、記憶装置の容量は増えても、ブロードバンド回線が追いつかない為、こちらの方もとんでもない技術がでて来るのだろうと思う。
<以下参考>
・KB(キロバイト) ≒1,000B(バイト=半角或いはASCIIの1文字相当)
・MB(メガバイト) ≒1,000KB
・GB(ギガバイト) ≒1,000MB -> 現在のフラッシュメモリーの主流がこの単位。1GB~16GB(2008年)
・TB(テラバイト) ≒1,000GB -> 最新のNASや家庭用HDDの最上位がこの単位。1TB(2008年)
・PB(べタバイト) ≒1,000TB
・EB(エクサバイト)≒1,000PB -> 服部真澄『エクサバイト』のナカジが生きている時代の単位(2025年)
・ZB(ゼタバイト) ≒1,000EB
・YB(ヨタバイト) ≒1,000ZB -> 服部真澄『エクサバイト』でナカジの後世の時代の単位(2119年)
上記で=ではなく、≒を使用しているのは、情報処理の用語では1KB=1,024B=2の10乗だからです。
※1B(バイト)=8ビット(ASCIIの1文字分)
※日本語の場合は2B使用するので、情報量としては半分になる。つまり1KBでは約500文字分となる。
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