当家では、市に関係するイベントのポスター制作や写真撮影を依頼される事がある。もちろんボランティアだ。通常はイベント主催者側が、ポスターをMicrosoft Word等を使って、自前で作成して、A4版に印刷する方が多い。経費の関係で大半A4版と用紙サイズが決まっているからだ。
当家で依頼された場合は、デザインはボランディアでも、A3の用紙サイズ以上で、印刷は専門の業者さんに依頼しているので、この辺はありがたい。最も当日のプログラム等も、自前での制作は仕方がない。用紙サイズや紙質などでどうしても制限が出る。それにしても、紙代等は市などが出してくれる。しかし当然ながら、原案の制作と印刷もリソグラフ等を使って自前でやらざるを得ない。
この辺は、市の補助があるだけマシで、本来は書くクラブ等の趣味の話なので、全て自前或いはその分お金が掛かるのが普通と思う。この辺はまた別の機会にでも掲載したい。
さて、今回もまたポスターの制作にフリーソフトのInkscapeを使った。お金があれば、Illustratorを使うのだが、仕方がない。このソフトが今の所、機能的にはIllustratorに一番近い。そして日本語が使えるフリーのソフトだ。私がこのソフトを使うようになった経緯は下記の記事を参照して欲しい。
- フリー高機能ドローソフトInkscape
- 2008年今年のコンサートのポスターの作成、
今年のコンサートポスターの作成その2 - オープンソースの高機能ドローソフトInkscape再び
- 四條畷市コーラスフェスティバル2011年(その1)
そして今年も、奥様が大半のデザインをした。私もアドバイスはしたが・・・。概ね今年のポスターのポリシーを決めていたからだが・・・。大半は昨年の真似に過ぎない。まあ~過不足なく、適当に妥協して、完成とした。細かい所を考えるとまさにきりがない。この手の仕事は実は終わりがない自己満足の世界なので、私の感性に合えば、終わりとしている。
と色々言っても、実際の手作業は奥様だった。どうも最近私も面倒になっている。
さて、このポスターの印刷屋さんへの入稿は、市の担当者からの依頼で、PDFでおこなった。昨年もPDFファイルで出力した。少し問題は出たが、その印刷業者さんとは何の問題もなく上手く行った。
同じように処理しようとして、実は昨年どういう処理でInkscapeのデータをPDFに落としたか、実は忘れてしまった。問題となるのは元の原稿はA4サイズで作成してあった。これをPDFのA3版に出力する方法だった。
方法は大まかには2つ。
- Inkscapeで保存形式をPDFで保存する。
InkscapeのネイティブファイルはSVGファイル形式だが、PDFでも保存できる。 - Inkscapeで印刷指定にPrintドライバーの代わりにPDF作成ソフトを使う。
これはPrimo等のフリーのソフトがあるが、それより私がAdobeのAcrobat8Standardを持っているので、これでPDFへ変換する事ができる。
と言う事で、どちらか一方ではなく、両方のファイルを作成してCD-ROMで市の担当者に送付した。
すると、出力するPDFファイルの用紙サイズを実際のサイズつまりA3で落としてくれとクレームが入った。最初は意味がわからず、何回かCD-ROMに焼いて渡した。そして昨年はこんな事はなかったはずだが、今年はケチって印刷業者さんを変えたのだろうか?などと奥様と話していた。が
2回目の修正の時に、市の担当者が、奥様に
「Inkscapeでしたよね?ページの用紙サイズを○○×○○ミリで指定して作成して下さい」と渡したCD-ROMを速攻でチェックして、答えたらしい。
私はこれを聞いて驚いた。
- エー!まさかInkscapeを知っている???
市の担当者がなぜこの超マイナーなソフトを知っているのか?なぜ???
いつか担当に聞いてみたい。
- 知っているなら、最初から言ってくれ!。
実はこの対処方法はわかっていた。もともとA4版で作成したので、これをA3のサイズで修正するのが些細な修正だが、面倒だったのだ。
面倒な事をしたくなかった私だが、奥様がこのアドバイスで後は処理してくれた。私は仕事で会社だったので、もちろん昼間のこの対応はできない・・・。
要は昨年もA4版で元を作成して、A3版で拡大してPDFを出力したが、昨年はこれが上手く行って、今年はこれを失敗したと言うことになるが、原因を調べてはいない。同じように、昨年どうして上手く行ったのかもだが・・・。もちろんこの手のソフトでは用紙が先に指定される為、A4版とA3版を一つで処理するのに無理があった事になるが・・・。
その後気になってネットで調べると、下記のサイトを見つけた。
このサイトを見て改めて考えた。PDFでの入稿に、私が使っているこのInkscapeが紹介されていた。なぜこのPDFファイルとその入稿にInkscapeが。
考えられるのは、フリーの高機能ソフトの登場とその広がり。素人でもなくプロでもない人達が使えるツール。
逆を言えば、Adobeの製品を使っているデザイン事務所等はプロであり、デザインを依頼してもおそらく高額となる。そう言うポスターやプログラムを必要とするプロのお金のある人達は、そこを使うだろう。しかしセミプロで、お金を余り掛けれない所。しかし多少はデザインに凝りたい。そう言うお客は案外多いと言うことにもなる。簡単にPDFでデザインして印刷所に持込ポスター等を印刷してもらえれば、相当安くできると言うことになる。
GIMPのマニュアルは多く出版っされていたが、Inkscapeのマニュアルも何冊か出版されていた。 思ったより、有名になったということだろうか? 参考価格: 1,580円 発売日:2007年7月28日 | |
価 格 :1,680円 出版社:晋遊舎 発売日:2011/3/28 | |
著者 : 初野 文章 出版社 : 工学社 初 刊:2008年02月 以上 Inkscapeの使い方が分かる本から抜粋 |
同じ様なイベントを福祉や文化と言う立場で市の担当者が処理していたら、同じニーズは相当あると言うことになる。従って、市の担当者が一般にはメジャーでなくてもInkscapeを知っていたとしても不思議ではない。市もオープンソースをどんどん使っているのかも知れない。
特に財政が苦しい当市ならこの動きと言うかオープンソースをドンドン活用して貰いたい。もっともその為には自分達で勉強すると言う事が必要になるが・・・。
まあ~この辺については、私もリタイアした後は市の為に、色々支援したいと思っている。
※上記のマニュアルなど、Inkscaper ~Inkscapeの使い方~を参考にさせてもらった。このサイトは大変貴重なInkscapeのノウハウが掲載されており、今後も多くの情報とノウハウを参考にさせてもらう予定だ。
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