先週の記事で最大の経済ニュースは、このキリンとサントリーの統合ではないだろうか?まだ決定しているわけではなく、経営統合に向けて交渉しているとの事であるが、もし実現すると巨大食品会社の出現となる。キリンとサントリーの連結売上げ高の合計は3兆8200億円となり、国内でアサヒビールに大きく差を付け、更に世界でもコカコーラを抜き世界5位の食品会社となる。両社の統合の背景には、昨年の経済不況による、国内消費の落ち込みと海外への進出を視野に入れた世界戦力(海外大手メーカーとの競争を行なうにはまだ、規模が小さい)があると予想され、単純なビールだけのシェア争いだけの決断ではないようだ。
<ビール業界のシェア>
- キリン :37.4%
- アサヒ :36.8%
- サントリー:12.7%
- サッポロ :12.0%
<世界の食品メーカーの売上高(08年度)
- ネスレ(スイス) :9兆3800億円
- ユニリーバ(英・オランダ):5兆2400億円
- ペプシコ(米) :4兆 100億円
- クラフト・フーズ(米) :3兆9100億円
- キリン+サントリー :3兆8164億円
- コカ・コーラ(米) :2兆9600億円
さて、ビール業界もこうなると、アサヒの出方次第とどうもなりそうである。小売業界の再編に続き、確かにここ数年のビール業界の新製品ラッシュは異常とも思われ、少子高齢化の中と最近の若者を見ていると、ビールを飲まなくなっているのを実感しており、4社も必要かと思うが、独占的になって市場を支配されると、それも嫌である。つまり価格コントロールをメーカーがやったのでは、困ると言う事である。
何れにしても、この統合が実現するかどうか、またアサヒがどう動くか見守って行きたい。
※私は実は若い頃からビールはサッポロ黒ラベルしか飲まなかった。その後アサヒスーパードライが登場し、アサヒも飲むようになったが、今回主役のキリンやサントリーのビールは殆ど嫌いだった。
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