ふと新しい作家の作品を読みたくなった。と言う事でまた、あいうえお順で、みつけた作家三浦しをん氏の『格闘する者に○(まる)』を読んだ。なかなか不思議な作家だ。今まで私が読んだ作家の中では全く新しい作風だ。おそらく女性らしい作品なのだろう。おなじ女性でも宮部みゆき氏の作品では、氏を女性と認識する事を殆どなかったが・・・。
そう言う意味でもこの作品はなかなかおもしろかった。そして最期の落とし所はどうなるだろうか?か思っていたが、その最期も予想外だった。最期は、就職先が無事決まりとはならなかったし・・・
書籍名:格闘する者に○(まる) 縦1段組み236ページ | |
女子大生可南子、 ひまにまかせて炸裂する妄想力! 漫画のおもしろさと感性を小説にする新世代作家、誕生。 内定まだなし | 誰かの携帯の鳴る音が響く。「ああ、うん、いま出先。今日はもう直帰するから」さっきから『静かなるドン』と読んでいた背広の男だ。嘘つき!ここは漫画喫茶よ!と叫んでやろうかとも思ったが、一体それをしたからといって何になろう。彼は営業をサボってここに来た。私は就職活動をサボってここに来た。やっていることに大して差はない。強いて言えば、会社に入る前からなぜかリストラ社員じみている私のほうが、やや惨めであるというだけのことだ。 |
藤崎可南子は就職活動中。希望は出版社、漫画雑誌の編集者だ。 ところがいざ活動を始めてみると、思いもよらないことばかり。「平服で」との案内に従って豹柄ブーツで説明会に出かけると、周りはマニュアル通りのリクルートスーツを着た輩ばかりだし、面接官は「あーあ、女子はこれだからなー」と、セクハラまがいのやる気なし発言。これが会社?これが世間でもの?こんな下らないことが常識なわけ?悩める可南子の家庭では、また別の悶着が・・・・・・。 格闘する青春の日々を、新鮮な感性と妄想力で描く、新世代の新人作家、鮮烈デビュー作。 |
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