最近は宮部みゆき氏の作品を集中して読んでいる。私が好きな作家はと言うと東野圭吾氏と宮部みゆき氏なのだが、東野圭吾氏の作品は殆ど読んでいるので、まだ読破していない宮部みゆき氏の作品への集中と言う事になる。しかし、先日なぜか近所の耳鼻科の診療所から帰って来た奥様が、持ってきた作品を見て驚いた。何に驚いたかと言うと、なんで耳鼻科の診療所が図書館みたいな事をしているの?と言う事と、何んと全て読破していると思っていた東野圭吾氏氏だが、実は読んでいない作品が存在する事を知った事だ。
奥様が借りてきた東野氏の作品は『悪意』。講談社文庫で、出版は2001年1月15日。但し、元は1996年9月に株式会社双葉社より単行本で出版されていた。どうも文庫本で出版された作品に私が読んでいない作品がありそうだ。
と言う事で、この『悪意』を手始めに東野圭吾氏の読んでいない作品も宮部みゆき氏の作品と並行して読む事にした。
面白い。犯人は分かっているのに、その動機が分からない。犯人に仕組まれたわな。本当の目的は???……
さて、この作品に刑事で登場するのが加賀恭一郎だ。つまり一この作品は加賀恭一郎シリーズと言う事になる。大学卒業後、教師となり、その最初の学校でいじめの対応を誤り、教師を辞める事になるが、その時の先輩教員として登場するのが、この作品の犯人となる野々口修と言う設定になっている。
この作品を読んで改めて考えさせられた。この作品の題名『悪意』。そして本文の過去の章その三加賀恭一郎の回想
前野君は、相手を殺して自分も死ぬ気だったそうです。また山岡という少年に尋ねたところ、前野君に暴力をふるった理由は、気に食わなかったからだといっています。なぜ気に食わなかったのかと訊いてみましたが、理由はないようです。とにかく気に食わないから気に食わないんだ、そういっています」 |
いじめは学校だけの問題ではない。社会に出てからも存在する。人を貶めるのにその理由が明確にあるのだろうか?殺人さえも!
気に食わないから気に食わない。なんともむなしくなる話だが、それを抑えられない、コントロールできない人が今の世の中にも多く存在しているのがなんとも怖い。
あくい
耳鼻科の診療所で書籍の貸し出しをしていたのは『まちライブラリー』と言うのだそうだ。 |
人気作家・日高邦彦が仕事場で殺された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼なじみである野々口修。犯行現場に赴いた刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。人はなぜ、人を殺すのか。超一流のフー&ホワイダニットによってミステリの本質を深く掘り下げた東野文学の最高峰。 |
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