障害者を虐待しているのはいったい誰でしょうか。
障害者を養護する親や家族、障害者福祉従事者、障害者を使用する事業者など
養護者として接する人が加える虐待が多いとされています。
虐待を訴える力が弱いことをいいことにして、接遇をいい加減にする関係者が
加害者になっている場合が多い。新聞などで報道される多くは
このケースです。
ほかにも、学校、医療機関、保育所、官公署における加害もありますから、
今国会で議員立法で通過した「障害者虐待防止法」は、虐待防止体制の在り方
ならびに障害者の安全確認または安全の確保を実効的に行うための方策を講ずる
としています。
障害者を直接訪問して相談などを行う体制の充実強化と虐待防止、
虐待を受けた障害者の保護および自立支援、
養護者に対する支援などの制度と法律の3年目途の整備
など、6年前に立法化された「児童虐待防止法」がその実を挙げ得ないでいる
反省にたって、障害者の虐待防止問題は、県・市町村の責任で対処すると
しています。
この法は今年の10月から施行されます。私たちの住んでいる町役場の福祉課に
それらしい名前の「通報センター」が出来ます。
障害者、児童、老齢者の虐待問題は日本社会の「障壁」だといわれないように、
私たちは行政と手を組んで対処したいものです。
それにしても漢字が多い文章になりました。福祉機関では障害者の呼び名を
「障がい者」としているところがあります。
また「障害者自立支援法」が障害者の意見抜きで施行されていることに
声をあげるひともいます。いずれにしても障害者の人権問題として
討議を重ねることが必要となるでしょう。