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「薄暮」感想

【ネタバレ】

◎「薄暮」

「この世界には、まだ愛がある」

2019年6月21日(金)公開(5月24日福島県先行公開)、山本寛原作・脚本・プロデュース・監督・音響監督、52分。

小山佐智(ヴァイオリン)(cv桜田ひより)、雉子波祐介(美術部で絵を書く)(cv加藤清史郎)、
ひいちゃん(ヴァイオリン)(cv佐倉綾音)、リナ(チェロ)(cv雨宮天)、松本先輩(ヴィオラ)(cv花澤香菜)、部長(cv高橋大輔)、小山昇(佐智の父)(cv下野紘)、小山聡子(佐智の母)(cv島本須美)、小山恵美(佐智の姉)(cv福原香織)、岡村さん(cv大坪由佳)など。





○ 山本監督の東日本大震災復興プロジェクトとして3県の被災地を舞台にした東北三部作で、「blossom」(2012年。未視聴。)、「Wake Up, Girls!」(2014年冬(映画、TV)など。視聴済。)に続くもの。本作の舞台は福島県いわき市。

復興途上であることは示されているものの東日本大震災(2011年3月11日)の影がほとんどないので、東北三部作という言い方でいいのだろうかとも思いましたが、むしろ、途上ではあるものの復興が進んでいるということを示したいのだとしたら、それでこそ相応しいのかもしれません。


○ まあまあでしょうか。
こういうストレートでこれといった事件が起きない恋物語は、ほとんどすべての事が上手く描けないと「だから何?」となりかねませんが、そこまでとは言いませんが、ややその傾向があります。


・田んぼ、森、山、そして薄暮を美しく印象的に描きつつ、と書きたいところですが、美しく、はいいとしても印象的かと言われると少し疑問が。

「劇場版 のんのんびより ばけーしょん」(2018年8月公開)のTV放送を直前に見たせいかも知れませんが(劇場でも見ました。)、いわゆる田舎の風景を描いたもので「のんのんびより」シリーズの絵の力に並ぶアニメというのはなかなかありません。

・佐智と祐介は別の高校の1年生ですが、ふとしたことで知り合って、交流し、いつの間にか恋になって、告白して口付け。

佐智が文化祭に向けて弦楽四重奏の練習にはげんだり、薄暮を見るために帰りは1人で帰るのが好きだったり、それなのに祐介に会うために1人で帰ったりと変わっていくというのは佐智の人柄を表すのに良いとして。
祐介との関わりの中で変わっていく佐智というのもありきたりですが、でも人は変わっていくものですし。

・練習や本番での演奏をある程度の時間をかけて流すのですが、曲(ベートーベンの弦楽四重奏曲第14番)の意味と関係するのかどうかは、曲の意味が分からないので分かりません。

なお、音楽の力では「響け!ユーフォニアム」シリーズに並ぶアニメはなかなかありません。


○ 山本監督は本作をもって引退するとパンフに書いてありました。
誰であっても、何らかの大きな変化が無い限り、引退したなら復帰するな、と思います。誰であっても、復帰するかもしれないのであれば、せいぜい、本作が最後になるかもしれない、くらいの言い方にして欲しいです。


【shin】
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