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純潔のマリア感想。だって、関わってしまったから。遠い空から見下ろしているのと、訳が違っていたんですよ。人の温もりって

【ネタバレ】
2015年冬アニメの感想の続きです。

◎「純潔のマリア」(全12話)

総合評価3.5点(5点満点)。
宗教と神と魔女と一般国民との関係の物語も結構しっかりとしていて、バトルと萌も少しあって、良くできています。「処女」と繰り返す少しのあざとさが好みではないことから、少しマイナスです。

魔女のマリア(cv金元寿子)、マリアの使い魔サキュバスのアルテミス(cv日笠陽子)、マリアの使い魔インキュバス(でも大事なモノがない。)のプリアポス(cv小松未可子)、ミカエルの使いのエゼキエル(cv花澤香菜)、マリアと結婚することになるジョセフ(cv小野賢章)など。


秋葉原にて。




○ 中世ヨーロッパの英仏100年戦争を舞台に、マリアは争いが嫌いなので、目の届く範囲での戦争を止めに入ってばかり。
見かねた大天使ミカエル(cv井上喜久子)が、天界の方針は見守るだけ、マリアにも地上の理を乱すような余計な手出しをするなと言って、マリアが処女を失ったら魔力を失うようにし、監視役としてエゼキエル(cv花澤香菜)を付けると(3話。ミカエルはマリアに、快楽という自分の幸福か、世界の平和のどちらを選ぶのかの選択を迫った。)。

神様は信者に対してすらも何もしてくれずに見守るだけなのですね、やはり。
信者が勝手に信じて自己満足しているだけなのですね、やはり。
神は何もしてくれない、人間界での不条理を放っておくことは人間への神の試練であって、人間の行いが間違っているからであって神は悪くない、ということ?。
キリスト教では、人間を創ったのは神ですが。



○ 毎話のように誰かが「処女」(マリアが処女なので、処女のくせに、とか、処女を捨てろ、とか。)と叫び、少し苦笑。
これはこれで面白みにはなっていますけれど、あざと過ぎます。


○ 4話、5話。戦争経済の話。1話から、戦争で敵を倒せばお金がもらえるからマリアが邪魔すると稼げないと嘆く、傭兵や本業は農民らしき兵士が多数いましたが、それを更に進めた物語。2話では、マリアが戦争を止めるから傭兵が稼げずに、傭兵が住民から略奪をしていましたし。


○ 9話、マリアが異端ということで捕まって暴力を振るわれて牢屋に入れられましたが、そこに司祭のベルナール(cv櫻井孝宏)が疑問があるとやって来て、「どこにでもいるくせに言葉しかくれない神なんて、いないのと同じだわ。」とマリアが言ったところ、あーだこーだと理屈を述べて袋小路にはまり、「ありがとう」と言ってマリアの足に口づけした司祭。

アイデンティティクライシスですが、その程度のことに考えが及ばなかったベルナールというのも情けないですし、そもそもそれへの反論を(一般の民衆の信者はともかく、少なくとも司祭に)教えていない教会とも思えませんが。


○ 最終12話。ミカエルとの対決で、結局はミカエルはマリアが地上の理の一部になったとして取り敢えず見逃しましたが、一応ハッピーエンドなのは構わないですが、あれだけ物分りの悪かったミカエルにしてはどうなのだろう、と。尤も、あれだけ強いミカエルですから、そのくらいの物分かりの良さがないと魔女は全滅でしょうけれど。

12話前半、「だって、関わってしまったから。遠い空から見下ろしているのと、訳が違っていたんですよ。人の温もりって。」とエゼキエル。
関わらないと、知らないままの無関心か、敵意が増すか。
関われば、敵意が増すこともあれば、理解し合って仲良く、少なくとも話し合う状況にはなり得るわけで。


人間界にいたいというエゼキエルの希望というか罰としてミカエルが、エゼキエルをマリアのお腹の中の赤ちゃんに。ここで魔女のマリア=処女=処女懐胎ということでキリストの母である聖母マリアと繋がるわけですね。

さて、マリアが幼少時から付けているイアリングが大きな赤い球で、リンゴということでしょうね。アダムとイヴのリンゴ。


【shin】
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