思い付きブログ

「完全なる飼育」「私の奴隷になりなさい」「月光の囁き」。TVアニメ「惡の華」の参考になるR15映画。この文もR15指定かな

 俗に言うところの変態というものを正面から取り上げた、一般でも入手できる映画はあまり知りませんが、取り敢えず、私が思い出せる映画の感想を簡単に。

 ただ、いずれも、一般の人は見る必要のない映画だとは思いますけれど、人間の心理の奥底を少しだけ覗いてみたければ参考になる大人向けの映画として、「完全なる飼育」「私の奴隷になりなさい」「月光の囁き」のR15指定の3本を


◎ 「完全なる飼育」(1999年、96分、R15指定。)

 これは変態の映画ではなくストックホルム症候群の話ですが、実話を元にした小説(「女子高校生誘拐飼育事件」松田美智子著。)が原作で、男(竹中直人)に誘拐監禁された女子高生(小島聖)が、監禁されている内に男への愛情のようなものが芽生え、逃げようとしなくなり、警察に保護されたときには、誘拐ではなく楽しくHしていただけだと女子高生が明るく証言するという話で、映画ファンなら概要くらいは知っている、高く評価されている映画です

 (なお、この後を描いたものや、基本設定だけを踏襲したものなど数作の派生作品が映画化されていますが、一部に良いものもありますが、全体として原作から離れて徐々にHシーンが主になってきているように感じられ、見るなら一番真摯に描いているこれのみでもOKです。)


 これなんかも心理の奥底を覗けますが、実話ということもあって、これの感想は簡単には書けないのでここでは書きませんが、良い映画です。

 (※ストックホルム症候群(デジタル大辞泉より。):誘拐事件や監禁事件などの被害者が、犯人と長い時間を共にすることにより、犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象。1973年にストックホルムで起きた人質立てこもり事件で、人質が犯人に協力する行動を取ったことから付いた名称。)


◎ 「私の奴隷になりなさい」(2012年、96分、R15指定。Blu-rayのディレクターズカット版は111分、R18指定。)

 壇蜜さんという、近頃話題らしい女性ということで、(雑誌や、TVのバラエティー系はほとんど見ないので、)どんな人かと思い、今春にスカパー!の日本映画専門チャンネルで放送していたのでちょっと見てみようかと。


○ 調教の話。

 奴隷(ペット)として調教された壇蜜さん演じる香奈(夫が単身赴任中。単身赴任でなくても寂しい様子。)が、「先生」と呼ばれる御主人様(夫ではないので、有り体に言えば不倫関係。)(板尾創路)の命令で、新しく配属された女たらしのプレイボーイの若い「僕」(真山明大)とHをして録画させられたり、御主人様にそのときのことを報告させられたり、それを知ってショックを受ける「僕」に起きた大きな変化、そして、なんだかんだで御主人様に捨てられた香奈が「僕」を奴隷にして自らが御主人様になるという、ねじれたラスト。


 「絶対的な主従関係は何を生むと思う?。美しさだよ。馴れ合った関係は、醜さしか生まない。美しいものは、醜いものに嫉妬しない。」と「僕」に言う御主人様。


○ この映画は、普通に過ごしている人が、御主人様による調教という手段により本人が自覚していなかった本質をむき出しにされ、そして、御主人様に依存し、奴隷であることに喜びを見出すor奴隷として扱われないと落ち着かないように変化する過程を描いています。

 それにより、香奈や「僕」が予期しなかった、自らのアイデンティティを見つけることとなったわけです。

 ショックを受けながらも奴隷になっていく「僕」の様子も描かれるわけであり、合わせて、それ程ハードではない裸とHなシーンが多い映画です。


 因みに、壇蜜さんは抑えた演技が多いので演技はまずまずかなと思いましたが、普通の演技だと下手だろうと推測される程度の演技です。


○ 映画としてはどうってことはありませんし、見る価値はありませんが、このような調教という世界もあるんだということは分かる映画かと思います。


◎ 「月光の囁き」(げっこうのささやき)(1999年、100分、R15指定。)
 原作は週刊ヤングサンデーの漫画(1994年)。

 今冬にスカパー!のチャンネルNECOで放送していたので。


○ 変態でSMの話。一応、青春ラブストーリーです。

 背中からのセミヌードがワンシーン位はありましたが、それ以外に裸らしいものはありませんが(Hシーンはあれど、裸は見えない。)、変態の高校生の映画です。
 裸の量を除けば、「私の奴隷」よりも変態の度合いが高い映画なので、大人向けの内容ではないかなあ。


 好きな北原紗月(つぐみ)と付き合いますが、Hでは満足できず、紗月の使ったものとかを集めたり、紗月のトイレの音を録音して性的興奮を得ていた日高拓也(水橋研二)。
 それが紗月にバレ、理解できないとしてフラレますが、実は紗月も大いに未練は残っているようで。


 サディスティックな紗月は新しい彼氏とのHを、嫌がらせとして拓也に見せつけるために押し入れとかに隠れるように言いつけ、変態を自覚しているマゾの拓也は嫉妬しつつも、紗月のことを知ることが出来るので嬉しく思いますが、それが却って紗月の怒りを買うことに。

 そんなこんなで混乱する紗月ですが、どうしたらいいのかが分からない紗月は終に彼氏にそれを明かし、一方、拓也に滝から飛び降りて死ねと言い、拓也はそれに従って大怪我。


 病院で、サドに目覚めた紗月は拓也に飲み物を買うことを命令し素直に従う拓也ですが、紗月はそれではないと言って買い直しに行かせ。
 それでも、十分には自分の気持ちを理解できないけれど、自分のサド性に気付き、拓也とは離れられないと感じたのでしょう、怪我が治ったら友達も誘って一緒に海に行こうと静かに言うラスト。


○ これは結構評価されている映画で、思春期の性の危うさがそこそこ上手く描かれていると思います。

 何故、拓也がそういう趣味になったのかは分かりませんが、家庭とかの外部に問題があったという訳ではなさそうです。気付いたらそういう趣味だったということのようです。そこが「私の奴隷」との違いです。


 一方、紗月はマゾである拓也による調教(「逆調教」とでも言った方が分かりやすいかも知れませんが、そういう言い方があるのかは知りません。)の結果としてサドの御主人様として開眼したのであり(元からその素質はあったはず。)、主従は逆ですが、「私の奴隷」と同様の構造です。


◎ いずれも、気が向いたら御覧下さい。


【shin】
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