先日、地域にて不登校に関するシンポジウム研修があったので参加してみました。そこで学んだこと、気づき等を記述していきます。
この研修は不登校とは何か?みたいな研修ではなく、医療と福祉と教育の「壁」はなくなったのか?というテーマの研修でした。不登校もそうですが、福祉や医療、教育に関しては、単体の機関一つで対応をしていくというのは、難しいです。例えば、お医者さんで家庭全体の問題に深く入り込んでいくことや、学校の先生が医療のことに深く入り込んでいくことは、実際難しいですし、場が混乱していくだけです。餅は餅屋にではないですが、専門分野は専門にされてる方に頼んだ方が無難です。ただ、お任せしていればいいや、というわけではなく「連携」が必要となってきます。連携を取ることにより、24時間べったりとそのケースに張り付いていなくてもよいわけですし、こっちの機関には詳しい情報があるけど、こっちの機関には情報が全然ないとか普通にあるからです。
また、支援者や機関によって、そのケースの見立てや見え方も変わります。例えば医療機関であれば、医学的観点からの見方、福祉的観点からの見方などバラつきがあります(一概には言えないですけどね)。どっちがいいとか悪いとかではなく、一点の考えだけでなく、見えない視点が必ずあるので、連携は本当に必要なんですね。
このように連携がケース対応をしていく上では「肝」となります。
さて、その連携ですが、医療も福祉も教育も連携がとても大切だと分かってはいるのに、連携、連携と謳われてうん十年。いまだにその大切さが言われております。逆にいうと、なかなか連携が進まない背景があるともとれます。
連携を遮るものは何か。それを壁と例え論じておりました。ひとえに壁と言っても様々な壁があると思います。高い壁。長い壁。厚みのある壁、見えない壁、などなど。それは人それぞれ壁の感じ方はあり、そのハードルは自分で高くしたり、低くしたりすることもできます。
ぼくは医療現場の人、お医者さんに連携を取るために連絡をすることもありますが、ちょっと緊張したり、今電話して大丈夫かなぁとか、ステータスのあるお医者さんと連絡とるのかぁと気が引けたりします。壁が高いと感じます。学校の先生や教育委員会の方とも連携を取ることもありますが、学校の先生は先生でやっぱり緊張します。病院よりかは低いけど、確実に壁を感じます。逆に他の機関ですが、日頃から連絡とれるような方は壁が低かったり、壁自体がなかったりします。ぼくがあまり認知していない事業所とかは、壁自体見えないかもしれません
このようにぼくが壁と感じてるということは、相手もぼくと連携とるのに壁を感じてるかもしれません。ぼく自身は特段悪い人でもないから大丈夫だと思うし(なにが?)、へらへらしてるし、頭もよくないのでハードルは低いと思ってるのですが、高い壁、薄い壁、それぞれ感じてる人はきっといるでしょう。
ではこの壁を取り払っていくにはどうしたらよいのでしょうか??結論を先に言うと、相手を理解していくということだと思います。本当に理解していくのは難しいので、理解していこうっていう意識ってことです。相手の人や相手の機関の強みと弱み。ぼくの強みと弱み。それぞれ理解し合い、知っていくという作業が必要なんだと思います。そのためには日々、まずは自身の強さや弱さを俯瞰的に見ていかないといけないです。
そのうえで、相手の強さや弱さ意識していく。相手の弱さのところを自分がフォローできないか。逆に自分の力が及ばないところを相手にフォローしてもらえないかとか、そのような連携を取っていくことにより、お互いの壁がなくなっていくと思います。
このような意識でいれば、例えばお医者さんに電話するときに、ただ単に「このケースについてですが、先生はどう思いますか?」みたいな連携の取り方ではなく、「ぼくの立場からだと、このような見解なんですが、医療の立場からみるとどう思いますか?」という聞き方になると思います。そうすれば相手も答え易いし、自分も相手も相手の立場や職種を尊重しつつ、強さも弱さも意識しつつ対応していけるのではないかと思います。
あと一つ付け加えるのであれば、立場とか職種とか抜きにして、1人の人対人との対話がやっぱり大切なんじゃないかなと思います。腹を割って本当の気持ちや思いを話すときもあっていいんじゃないかと思います。
今は昔と比べて飲み会とか、プライベートで対話する場面は減ってはきていますが、お会いする時間を設けて、腹を割って話しましょう!とい機会は必要だと思います。
壁を壊す特別な必殺技はないですが、自分の強さと弱さを知り、相手の強さと弱さも知る。そして、1人の人間として腹を割って話す関係性を作っていくことが壁をなくしていくことなんだと思います。
皆さんは壁をなくすために、どんな工夫をされてますか??簡単ではない作業ですが、これからも頑張っていきます。やるぞぉー!