日本人が昔から頭に入っている庭の姿はどのようなものだったのだろうか。
京都や奈良を訪れると、多くの庭は静けさを保ったものが殆どだ。見ている
だけで心が洗われるように思える。心が落ち着くのはこのような庭を頭の
中に描いているからではないか。とはいえ、最近ではもっと近代的なものも
見掛けるようになってきた。昔ながらの日本庭園も外国人が好むように
なってきたのもいいことなのかもしれない。
イギリスを旅行した時に、運河のある古い街を訪れた。自動車も
余り通らずとても静かな町だった。運河は静かに流れ、鴨が泳いで
いた。建物はどれも古く、由緒のある佇まいだった。観光地という
よりも普通の街という感じがした。日本で言えば、高山か萩の街と
いうところか。
ヨーロッパを旅行すると必ず教会を訪問する。そこには１７世紀、１８世紀、
１９世紀に造られた素晴らしい芸術作品に出合える。何回かの戦争に遭遇した
のにもかかわらず現代に残してくれた宝物である。多くの人達の血の滲む
ような努力があったはずだ。我々は只見学するだけだが、これからも未来の
ために大切に残してほしい。
素晴らしいお寺、歴史あるお寺、どんな言葉で表していいか解らない位、
立派なお寺。入る所から、中に入ってその素晴らしさが直ぐに身に伝わって
来る。ここを訪れたのは秋、紅葉が盛んな時だった。雨上がりの後だったので
その素晴らしさが更に映えていた。
ロシアを旅行した時の夕方の風景をカメラに収めた。何処の国も同じかも
しれないが、この時刻になると人々は買い物に出かけたり、散歩を楽しんだり
と少し忙しくなる。そうはいっても生活をしなければならないので、気持ちが
少し緊張気味になる。一日の終は次の日の為の活力を貯えなければならない
からだ。
