10月31日付の日本経済新聞に、焼酎・泡盛の特集広告が掲載されていた。
これまで私も漠然としか知らなかった焼酎・泡盛の歴史や種類がとてもわかりやすく解説されていたので、若干の補足を加えつつ、一部抜粋してご紹介する。
<歴史>
日本に蒸留酒の技術が伝わったのは、約600年前といわれる。
伝来ルートには諸説あり、次の3つのルートが有力とされている。
(1)14世紀頃にシャム(現在のタイ)から琉球へ伝わり、その後鹿児島に伝播したとする「琉球経路」説
(2)14~15世紀頃、倭寇が大陸と取引した焼酎が源流だとする「南海諸国経路」説
(3)15世紀頃、朝鮮から対馬や壱岐を経て伝わったとされる「朝鮮半島経路」説
<製法>
焼酎には大きく分けて、「連続式蒸留焼酎」と「単式蒸留焼酎」がある。
前者は蒸留を重ねるため無味無臭に近くなり、後者は一度しか蒸留しないので原料の香味成分が残る。
単式蒸留焼酎の中でも、添加物を一切加えないものを特に「本格焼酎」といい、そのうちタイ米を原料にした沖縄産を「泡盛」という。
<産地表示>
世界貿易機関(WTO)は、世界各国の酒類を産地指定し、その産地を保護するための「地理的表示」の認定を行っている。
ウイスキーの「スコッチ」、ブランデーの「コニャック」、ワインの「ボルドー」などが有名だが、日本の焼酎・泡盛についても、「壱岐焼酎」、「球磨焼酎」、「薩摩焼酎」、「琉球泡盛」がそれぞれ認定されている。
指定産地以外で作られた焼酎は、たとえ製法が同一であっても、これらの表示を使用することはできない。
<産地と原材料>
(1)鹿児島県
鹿児島といえば、「芋焼酎」。
県内には100を超える酒造所があるという。
独特の香りが苦手という人もいるが、慣れればこれが癖になる。
また、奄美群島では、サトウキビから作られる黒糖を原料にした「黒糖焼酎」が作られている。
同じく黒糖を原料とする蒸留酒として「ラム」があるが、黒糖焼酎は「米麹」を使うことによってラムとは区別され、酒税法上の「焼酎」として扱われる。
(2)宮崎県
宮崎県は南北に長く、各地で米、麦、そば、とうもろこし、芋など様々な原料を使った焼酎が作られているが、中でも人気が高いのは「そば焼酎」。
そば湯で割ったそば焼酎の味わいは、また格別である。
(3)熊本県
人吉・球磨の地下水で仕込み、同地域で蒸留・瓶詰される「米焼酎」が、WTO認定の「球磨焼酎」。
芋焼酎やそば焼酎が苦手な人でも、米と水だけで作られる優しい香りの米焼酎なら大丈夫。
(4)長崎県
長崎県・壱岐で、江戸時代から伝わる原料配分を厳密に守り、麦と米麹から作られているのが「壱岐焼酎」。
ちなみに大分県の「大分むぎ焼酎」は、麦麹を使用した麦100%の本格焼酎だとか。
(5)沖縄県
シャムから蒸留技術が伝わったとされる「琉球泡盛」の原料は、長粒種の「タイ米」。
決して安い原料を使うことが目的なのではなく、これこそが伝統的で正統な製法なのである。
長期熟成させた泡盛は特に「古酒(クースー)」と呼ばれ、寝かせれば寝かせるほど深くまろやかな味になるという。
焼酎・泡盛は、食中酒として楽しめる世界でも珍しい蒸留酒。
糖質、プリン体ゼロなので、健康志向の方にもぴったり。
さて、今夜はどんな料理と一緒に頂きましょうか。
コメント一覧
管理人
rickey
管理人
管理人
びっちゃ
キャロル
最新の画像もっと見る
最近の「ひとやすみ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- 釣行記:①蓮沼~一宮海岸(32)
- 釣行記:②岬町~御宿(28)
- 釣行記:③勝浦~鵜原(99)
- 釣行記:④守谷~興津(16)
- 釣行記:⑤浜行川~天津小湊(94)
- 釣行記:⑥鴨川~千倉(34)
- 釣行記:⑦白浜~洲崎(35)
- 釣行記:⑧館山~富浦(35)
- 釣行記:⑨富山~富津(16)
- 釣行記:⑩その他(298)
- 釣場風景:①蓮沼~一宮海岸(14)
- 釣場風景:②岬町~御宿(32)
- 釣場風景:③勝浦~鵜原(29)
- 釣場風景:④守谷~興津(14)
- 釣場風景:⑤浜行川~天津小湊(16)
- 釣場風景:⑥鴨川~千倉(32)
- 釣場風景:⑦白浜~洲崎(25)
- 釣場風景:⑧館山~富浦(18)
- 釣場風景:⑨富山~富津(22)
- 釣場風景:⑩その他(8)
- 年次釣果報告(16)
- 道具箱:リール・ロッド(104)
- 道具箱:ルアー(88)
- 道具箱:その他(216)
- 釣りのマナーとルール(35)
- UMAハンターズ(4)
- ブラックバスと環境問題(5)
- ひとやすみ(941)
- コラム(122)
- がんばろうニッポン(45)
- ノンジャンル(22)
- 業務連絡です(52)
バックナンバー
人気記事