140字小説
ポエム
「フランスパン」
どこのスーパーでも
見られる人気のパン
本場のフランスパン
との違いはたぶんある
しかしな
日本で作られ売られ
フランスの人には
悪いがそれほど
気にする必要など
ないんじゃないか
日本のフランスパンを
応援してくれると
思うよ
作家 中谷美咲
フランス
フランス
フランス
現代詩ポエム
「マイナンバーカード」
いつも思うのです
マイナンバーカード
ではじめだけの
大さわぎ
身分証明証
程度しか
使われていない
やはりな
つまり
マイナーの意味は
重要ではない
ことなので
言葉の意味と同意する
必要のない
カードだったのね
作家 中谷美咲
面白講釈
「焼き鳥の誰」
今日は焼き鳥の誰
どこの誰が考えだした
知っている人いたら
手を上げて下さい
つまり
誰もしらない
タレもしらない
焼き鳥のタレはうまい
だから
焼き鳥を焼く人だけ
わかればいいんだよ
面白講釈師 中谷美咲
面白講釈
「ペーパー」
今日はペーパーのお話
今の時代は
デジタル化と言って
紙はもういらない
それもわかる
しかしながら
今日はちょっと違う
紙はいるんだと
いつも
反対のことばかり
言いやがって
デジタル化だって
トイレットペーパーはいるよ
デジタルの
トイレットペーパーなんて
無いしな
そこに
紙をやめにすると
書いてある紙がある
裏返しにしておくれ
面白講釈師 中谷美咲
ポエム
「砂漠の砂」
亜熱帯砂漠
太陽と砂漠の砂
火傷しそうな
あたたかさ
足を踏み下ろすたび
さ く さ く
さ く さ く
さ く さ く
この音だけが
どこまでも
どこまでも
心に響く
砂漠に
この音だけが
作家 中谷美咲
