先月の同プロジェクトのレコーディングは3管セクションでの収録でしたが、今日はトロンボーン1本のみ。今日の譜面は下のBb→Cのグリッサンド指定、Bb→B→Cのフレーズなどテナーでの対応が難しいため、テナーバスを使用。そこで、喜望峰Finaleテナーバストロンボーン(セイヤーバルブ)をレコーディング仕事で初めて使ってみました。トロンボーンソロレコーディングというかなりシビアな条件の中での使用で、この楽器のマイク乗りや音色を試す絶好の機会でした。録音された音は、とても良く鳴った(豪快な)トロンボーンらしい存在感のある音で素晴らしかったです。我ながら本当に素晴らしい音だなぁと感心しました。コントロールルームで聴いているエンジニア、プロデューサーの方の反応も今日は明らかに違っていて、とても良い評価でした。
今までメインで使っていたシャイアーズは、どんなに大きな音で吹いても決して下品に音が割れずに、常にお上品で高貴な響きだったんですが(レコーディングでは特に顕著)、喜望峰Finaleは息を強く入れたら入れただけ音が派手に鳴ってくれるので、実に気持ち良いです。息のコントロールがしっかりコントロール出来ていないと、とても下品に音が割れてしまう楽器であるとも言えますが、僕的にはとてもコントロールしやい楽器です。喜望峰Finaleは大きな音がいかにもフォルテッシモらしいブライトで派手な音色になるところが本当に気持ち良いのですが、また小さい音で吹いた時はとてもソフトで甘い音色に変化します。音量による音色変化幅が非常に大きいので、音楽表現がとてもしやすい楽器です。僕が今まで使ってきた太管トロンボーンの中で最も自分に合った楽器ですね。今日のレコーディングで確信しました。いやぁ~、今日は本当に気持ち良く吹けた。
喜望峰Finaleトロンボーン、自信を持ってお薦めします。特にこのセイヤーモデルはバツグンに素晴らしい。なのに申し訳ない程の超低価格。
で、肝心のレコーディング内容の方ですが、教育系CDながら曲調がソウル、R&B調の曲を英語ネイティブシンガーが歌っているバックでトロンボーンがそれに絡むというゴキゲンなアレンジ。いいですねぇ~。サックスでもラッパでもなくトロンボーンで絡んでもらおうというプロデューサーの音楽センス素晴らしい!気分はもうフレッド・ウェズリー。
こんな楽しいレコーディングなら毎日でも良いですね。
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