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Sliding Cafeマスターのブログ

中国製管楽器その21(喜望峰)

なんとも渋くダークな雰囲気を漂わせているこの楽器は、つい先日購入した喜望峰Finaleのフリューゲルホルンです。本当は公表したくなかったんですが(非常に希少性の高い楽器なので)、この楽器のあまりの素晴らしさに感動した事と、こんな特殊な仕様の楽器を欲しがる人もそうあまりいないと思うので、公表してしまいましょう。いや、もう公表せずにはいられない、と言うべきか。

喜望峰Finaleのサックスにチャコールカラーアンティークカラーという仕様の楽器があるのですが、その見た目の渋さに惹かれてしまい、フリューゲルでもこの仕様の楽器を作ってもらえないものかと、喜望峰の社長さんにお願いして特注で作ってもらいました。発注後3ヶ月ほどで出来てきたのですが、その完成度たるや、今まで手にした楽器の中でもダントツの出来映え。「いい仕事してるねぇ~」とは、まさにこの事。


金属の材質は真鍮ではなく青銅製(正確には青古銅というそうで、言ってしまえば、お寺の鐘とだいたい同じ材質)。真鍮製の楽器とは違った、なんとも言えない味わい深い響きがします。仕上げはアンティーク風に金属表面にブラシで細かく傷を付けてあるのですが、実に丁寧な手作業による加工によって、芸術的(骨董品的?)美しささえ漂わせています。職人さんの意気込み、温もりがひしひしと伝わってきますね。


去年購入した同じく喜望峰Finaleのサテンゴールドのフリューゲルも、とても素晴らしい楽器だと思っていたのですが、今回のこのアンティークカラーは、それを更に上回る出来映え。音色は極めてダークかつ太く柔らかい響き。どんなフレーズを吹いても意味深で説得力のある渋い音がします。見た目的にも音色的にも完全にジャズ向けの楽器ですね。やっぱりフリューゲルは限りなく暗くジャジーな音が良いですねぇ。

今回このフリューゲルを手にして改めて思ったのは、もう中国製楽器とかわざわざカテゴリー分けするのが申し訳ない位、素晴らしい仕事をするメーカーだと思いました。この楽器の完成度の高さは、欧米、日本などの有名楽器メーカーでも成し得る事が難しいレベルだと思います。ある意味、管楽器として最も良いとされているニューヨークバックや、アメリカンセルマー時代の楽器と同じ息吹さえ感じます。


しかし、トロンボーン奏者でここまでフリューゲルにこだわる人というのもホント珍しいですよね。自分でもそう思います。この楽器を入手してからというもの、ますますフリューゲル熱上がってます。

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コメント一覧

樋口
ありがとうございます
返信ありがとうございます。

都から遥か遠く大分県に生息しているもので東京に行く機会はめったに無いので自分で試奏は難しそうです・・・

バストロの音としては重厚な響きが好きなのですが、あまりパワーのあるほうでは無いのでキングタイプも魅力ですね。

もし購入を決心した時にはぜひ選定をお願いします!
マスター
バストロについて
コメントいただきましてどうもありがとうございます。

喜望峰のバストロは、今までキングタイプを3本、ゲッツェンタイプを1本吹いた事があります。キングタイプはとても楽に楽器が鳴る感じで、ゲッツェンタイプはシンフォニックな重厚な響きでした。ただし、それなりに個体差はありますので、購入される際は、お店に行かれて実際に試奏された方が良いと思います。もし地方の方でしたら、私が楽器を選定して差し上げる事も可能です。

修理に関しては、喜望峰の専属リペアスタッフ(とっても優秀!)の方が対応できますので、全く問題ありません。
樋口
バストロ
半年ほど前からブログを拝見させて頂いているのですがやっぱり喜望峰良さそうですね~

今は吹奏楽でテナーバス(YSL-882GO)をメインに吹いているのですが、サブのバストロに喜望峰を候補に考えています。
喜望峰はやはりバストロも良いですか?
良く中国製楽器はネジやバネなどの仕様が全然違うので修理が出来ないと聞いた事があるのですがその辺はどうでしょう?
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