波形編集

連日連夜の作曲作業で疲れもピークに達している感じですが、まだまだ仕事は続きます。ここでいう作曲とは、曲(メロディー)を譜面に書いておしまいというのではなくて、作曲、オーケストレーション(編曲)、全パートのシーケンスデータの打ち込み、生楽器が必要な場合は自分自身で楽器演奏(主に管楽器全般)、録音、波形編集、仮ミックスの作成までが作曲、楽曲制作の仕事内容となります。今回も守秘義務の遵守が非常に厳しいため詳細情報は一切公表できませんが、かなりハイレベルなクオリティーを求められる仕事のため、全精力をつぎ込んで制作に当たっております。

今回はとにかく波形編集作業が多いです。さまざまな楽器の生演奏を録音したフレーズサンプルを切り貼り、つなぎ合わせ、音程を変え、音の長さを変えたりして元のフレーズとは全く別のフレーズに変えてメロディーを作ります。なんとなくパッチワークに似ているかもしれませんね。こうやって生演奏データを切り貼りして作ったメロディーはMIDI音源を使用して打ち込んだ無機質、機械的な演奏と比べ、とても自然で音楽的な演奏になります。元が生演奏な訳ですから、波形編集後でも当然生演奏のニュアンス、ノリが出せます。なので、音楽制作の現場ではいかに数多くの生演奏のフレーズサンプルネタを持っているかが勝負かもしれません。ただ、波形編集でメロディーを作り出す作業は本当に大変で根気のいる作業です。MIDIで打ち込んでしまった方が圧倒的に楽で短時間で終わるんです。でも最終的な仕上がり、音楽的完成度は波形編集とMIDI打ち込みとではもう雲泥の差となります。音楽性を無視しても短時間で仕上げる手法を取るか、時間と労力を惜しまずに音楽性を追求するか・・・仕事の場合、必ず締切りがある訳ですから時間と品質の兼ね合いというのがなかなか難しいところなんですけどね。

今夜から取りかかる曲も丸1曲分のメロディーを波形編集で作らなければいけないので、これまた長い長い波形編集の旅になりそうです。