天性

先月から高校生の子がレッスンに来ているのですが、今日は秋の発表会向けの曲のレッスンを行いました。ジャズが好き、ということなので、ジャズスタンダード曲を選曲してあげて、今日初めて音出しをしました。ほぼ初見にもかかわらず、リズム感、ノリ、ジャズフィーリングなどもうバッチリ。1回だけ僕がお手本を吹いて、あとは細かいアーティキュレーション、ジャズ特有のノリなど一切説明していないのに、たった1回のお手本演奏を聴いただけで、ほぼ全てのニュアンスを把握したようです。これには天性のものを感じました。ただ、トロンボーンの基本演奏部分にはまだまだ問題点が多々あり、音色、音程、タンギングなどに課題はあるのですが、ジャズフィーリングに天性のものを持っているようで、リズム感に関しては言うことなし。もうこれは大学に入ったらジャズを演るしかないでしょう。志望大学もビッグバンドの名門校みたいなので、将来が楽しみです。

楽器演奏においては、地道な基礎練習の積み重ねによって演奏技術を向上させることがとても重要ですが、音楽性、音楽表現力などに関しては、練習の積み重ね以上に、天性のもの(元々生まれ持っているもの、才能)によるところが大きいのではないかと思います。「ジャズフィーリング」というものは、理論でもないし、言葉では説明し尽くせないものなので、生まれ育った環境もしくは、天性の領域なのだと思います。