毎日暑いですね・・・リゲイン溶けてなくなりそうです
そんな日々ですが1日おきに大磯に通っています、大磯町から捕獲許可をもらっているイノシシ、鹿のわな猟の為です。厄介なのはここには沢山の野生動物が生息していて大物のイノシシは大磯町長の許可、鹿は神奈川県知事の許可捕獲になるのである・・・したがって標識には双方の許可番号を記載してある
最近はJRの架線管理の人などにも良く会うので、怪しまれないように
わなの場合は仕掛けてからが大変です、許可条件は「毎日1回以上の見回りを行うこと」
葉山から大磯の猟場までは往復70km、朝の4時に起きて出かけて行きます
まず、見切りという作業を行います、これは周辺の尾根を歩きオツ(獣の足跡や痕跡)を探します。
見切りの結果センサーカメラを仕掛けると翌日には鹿が来ていることを確認
尾根といっても轍などありません、ボサを剪定バサミで切り開きながら蜘蛛の巣まみれになって進むのです。かなり大変です・・1時間で400mくらいしか進めない時もあります。
あたりをつけたらセンサーカメラを設置して獲物が来ているか確認します
センサーカメラに写っていた鹿、この場所はわなに適していないのでどこから来ているかを調べる
それから誘引作業だ、米ヌカを撒いて鹿が習慣的に食べに来るように仕向けるのだ、、そして習慣的に来ていることを確認して初めてわなを仕掛けるのである
米ヌカは30キロ単位で親方から譲ってもらい、ビンに詰めて山奥まで運ぶ
この順序は大切である、相手は野生動物、日々山で生活しているのだから簡単には罠にはかからない
1.見切り(野生動物の痕跡を探しひたすら歩く、、この夏は辛い)
2.確認(痕跡を確認、もしくは地形的に来ていると思えたらセンサーカメラで確認)
3.誘引(カメラに写っていても慌ててわなをかけず、まずは餌付けして習慣的に来るように)
4.わな掛け(そしてクライマックス、わな掛けである)
親方曰くこれが出来れば罠をかけた翌朝に必ず獲れるようになるそうだ・・・本当か?
リゲインはわな猟の免許を取ってから1年は自分でわなを仕掛けていなかった、第一には全てを自分一人でやらねばならない事、見回りは大磯という離れた場所であるからだ
まず罠の効率的な見回りを実現する事を前提でわな猟を検討した
IOTを利用した遠隔監視によりわなが作動時にメールで通知が来るようなシステムをまず最初に作る事にしたのだ、何度となくソラコムとWEBミーティングを行い、ソリューションパートナさんを紹介してもらってからは試作を繰り返した
そしてとうとう最終形になるであろう遠隔監視システムが完成した
リゲインはこれを『Trap Watcher1』と命名した
外観はこんな感じ、カッティングマシンでネームを入れた
一号試作機ではマグネットセンサーがよく外れてしまったので、3Dプリンターを使い、センサー(赤の部分)が受け側に完全にオスメス状態でハマるように加工してもらった
また最後の最後まで外れて通信しないように物理的なストッパーも追加してもらった
中を開ければソラコムのLTE-M buttons for Enterpriseが入っているだけのシンプル構造
とりあえず、これで3機だけ大磯の猟場に仕掛けているが獣道の数からすれば10機は仕掛けないと捕獲率は上がらないと考えている
これが本格的に作動すれば多くのわな猟師の役に立つ筈だ、このボックスは近々ソラコムのソリューションパートナーさんが製品化する、リゲインは大磯で使いながら改良のアドバイスをしていくことになる
デバイスの費用は8,118円、単4電池2本で作動する。設定は簡単だがある程度のネットワーク関連知識は必要になる、近々作成マニュアルを公開する予定である
ここまで実現してようやく罠を発注し、今日に至っている。まだかからないがイノシシがかかると一人で止めて、現場で解体しなくてはならない。この猛暑の中ではかなりの重労働である
また装備に関しても負担は小さくない
罠 新式を6個
電気ヤリ
スネア
止め刺し用のヤリ
イノシシに反撃された際に足を守るプロテクター
トレイルカメラ 2台
電動ウィンチ(この辺りの獲物は特にデカいらしいのだ)
これからわなも増やしていき銃猟をやらない春から秋はわな猟に特化して成果をあげて行きたい、その意味ではまだまだ投資が先行するのである