(1)ドイツの東半分を占める旧東独地域では、極右政党AfD〔Alternative für Deutschland:Alternative for Germany:ドイツのための選択肢〕が、旧東独市民の劣等感につけ込むことで支持を広げています。そのことについて、今日28日付の朝日新聞「明日を探る」で、東京大学教授板橋拓己(国際政治史)さんが、短い論評を書いていました。
(2)今から35年前の1989年11月9日、東半分のドイツ民主共和国(東独)と西半分のドイツ連邦共和国(西独)を分けていたベルリンの壁が崩壊して統一ドイツが生まれました。ところが、両者の「一体化する」は、急いだために対等合併というよりも西独による東独の吸収合併となり、憲法は新制定するのでなく西ドイツの「基本法」が適用され、社会経済システムは、旧東独経済が解体されて西独の資本主義経済が移植されることになりました。その結果、旧東独地域で大量の失業者が生まれ、経済的格差が生じ、西独の人々の「べっ視〔上から目線〕」が旧東独国民を傷つけることになりました。こうした心理につけ込むことでAfDが支持を得、それがまた東西間の溝を広げています。
(3)両ドイツの統一は、西独を基準にして東西を統一をはかる結果となり、不平等な関係が固定化されることになりました。これについて、社会学者マウ著『不平等の統一』から解決策を引いています。
戦後の約40年間で東西ドイツが異なる発展をしたことを理解する。旧東独地域の独自性を認め、旧東独には独自の民主主義理解があることを理解する。極左や極右への投票が多いことをもって非民主的と見ない。つまり、「彼らの政治的態度の特徴は国家への不信が強く、直接的民主制を支持し、デモへの参加といった街灯の政治を好む」から、旧東独地域では、代表制民主主義を補完するような「市民評議会」の導入が推奨されるとしている、と紹介しています。
(4)これについて、日本でも、SNSやツイッターのような手段で発信が多くなってきています。議会や旧来のマスコミなどとはほかのところでも、意見を闘わせてよりよい世論形成を図るという方向が求められることがあるかもしれませんから、異論の排除でなく、包括のための参考になるかもしれません。
【コレクション 120 明治欧米見聞録集成】
1.これは、岩倉使節団をのぞいた明治期の欧米見聞録を集めたものです。彼らが何を見てきて何を日本のもたらしたかは重要です。その際、たとえば経済学の分野でいうと、アダムスミスなどの古典派の経済学とマルクス『資本論』などの経済学、あるいは、財政学では、官房学やドイツ財政学など、もともとの欧米では各国の経済発展に伴って発展した学説などが、いっしょくたになって、あるいは後からできたものが先に入ってくるという面があります。そういうことを考える手掛かりになる材料が集められている興味あるパンフレットです。
これは、大きさはB5判、4㌻です。B4判大の用紙を二つ折りしてできています。1~3㌻をそのまま下に載せて、説明を略します。なお、4㌻は刊行案内です。先にここに書いておきます。
造本体裁:A5判 各巻平均450㌻ 昭和62〔1987〕年5から刊行
定価:第1期全7冊5万9500円 第2期全8冊6万8千円 第3期全6冊5万1千円
2㌻
3㌻
以上です。
昨日の散歩の続きを少し書きます。
1.「虫食いの葉っぱ」ですけど、正面のは穴だらけで、その影が下の葉にきれいに映ってます。ところが、その周囲はほとんど食べられていません。虫もめったやたらと喰い散らかしているわけではないんですね。ほかの葉は、「来るな」と、何かフェロモンでも発しているのでしょうか。
2.それから、少し歩いていると赤い実が見えました。葉は厚手で、ツバキの葉のようでしたが、ツバキではなさそうです。それから、この地域は戦後の基地関係の施設があったところです。その遺構の近くにナンテンの実も赤く色づいていました。
残りはまた明日にします。今日はここで。
帰りに見た花:蚊?が蜜を吸っているところを初めて見ました。
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