さて、前回からの続きです。
※私。PCの前にデンと置かれた蕎麦がき。シュールな絵面だ。
☆試食開始!
※どんどん試していきます
※忘れないように携帯に点数をメモする皆さん
☆結果発表!
さあ、どうでしょうか?皆さんの予想は当たったかな?え?「予想なんかしてない」?OKです!
これ、まさに齋藤さんが指摘してる「蜂蜜は美味しいけどその先がある感じがした」への解答でしたよ。甘さとねっとりした濃厚さと蕎麦がきのモチモチ。これが絡まってとんでもなく美味かったです。でも、実は「さらにその先」も感じたので、それも今後追求してみます。
2組のご夫婦と私、3拠点をZOOMで繋ぎ、一斉に蕎麦がきを作って食べる。それが「リモート蕎麦がき」です。ちなみに私以外は蕎麦がき作り初体験。道具が揃えられなかったりホーロー鍋だと作り難かったりトラブルはありましたが、無事に全員美味しそうな蕎麦がきを完成させました。
※村田夫妻。蕎麦がきは見切れてますが左端に写ってます。
※加賀谷・齋藤夫婦。ホーロー鍋のトラブルに負けず、無事完成です。
※私。PCの前にデンと置かれた蕎麦がき。シュールな絵面だ。
☆試食開始!
さあ、ここからはいよいよ試食タイム。そもそも皆さんは蕎麦がきを食べたことがあるんでしょうか?
齋藤「はっきりとした記憶がない」
加賀谷「昔そば団子というのを食べて美味しかったのだが、それが今考えると蕎麦がきだったかもしれない」
村田「ないですね」
むらたぬき「いや、あるでしょ。一緒に食べたと思うよ。でもはっきりと認識はしてなかった」
…さすが蕎麦がき。影が薄い。でも、むしろそう来なくちゃね。この状態から実際に食べてみて、皆さんがどう変化するのかを知りたいんですから。
前回も書きましたが、「結局、基本の蕎麦がきに何をつけて食べると1番美味しいの?」という疑問に答えを出すのも「リモート蕎麦がき」の大きな使命。今回用意したのは以下の調味料です。
(共通枠)
⒈塩 ⒉醤油 ⒊砂糖醤油 ⒋ポン酢 ⒌ナンプラー ⒍カレー粉塩 ⒎マヨネーズ ⒏七味 ⒐柚子胡椒 ⒑わさび
11.蜂蜜 12.海苔
(独自推薦枠)
・石井・・・ゆかり、クリームチーズ
・齋藤&加賀谷・・・黒蜜、スイートチリソース
・村田&むらたぬき・・・ソース
これらを全員が同じ順番で試していきます。
まずは塩から。「美味しい!」という声が聞こえたので安心しました。実は知人がこのブログを見て蕎麦がき作ってくれたんですが、イマイチだったそうで。聞くと蕎麦粉が外国産だったとのこと。1番最初の方の記事で「国産にこだわる必要はない」と書きましたが、揚げたり焼いたりせずに蕎麦がきをそのまま食べる場合、やはり蕎麦粉の質は味に直接影響してしまいます。でも今回はご両家ともに国産蕎麦粉を用意して下さったので、味は保証されていたのでしょう。
ちなみに採点は10点満点。1番初めに試した塩を基準の6点として採点していこうとしたのですが、他の調味料を試すうちに塩の評価が高まり「別に基準点を決める必要はないか」となりました。
※どんどん試していきます
※忘れないように携帯に点数をメモする皆さん
「あ、これ良いな」
「これは期待外れ」
採点は最後に一斉に発表してもらいますが、思わず感想が溢れます。村田さんだけは「私、これ7点」とその場で発表していくスタイルで面食らいましたが、OKです!違う場所にいながら、皆でワイワイと同じものを食べる。これは初めて経験する感覚であり、「リモート蕎麦がき」でしか味わえない楽しさでした。
さあ、およそ15種類ほどの調味料を試していよいよ点数の発表です!得点表にまとめましたので、ご覧ください!
さあ、どうでしょうか?皆さんの予想は当たったかな?え?「予想なんかしてない」?OKです!
事前に期待してたほどには力を発揮してくれなかったものもありましたし、大外から一気にまくってきたダークホースもいました。前者は僕の場合、カレー粉塩とゆかりかな?イメージでは「絶対に合うはず!」と思ってたのに、全然美味しくなかったですね。ただカレー粉に関しては商品によって違いがあり過ぎるので、加賀谷さん齋藤さんは割と高めの点数だったように一概には言えません。マヨネーズはもうちょっとやってくれると思ったんだけどな。
後者の代表はなんといってもナンプラー。実は私は当日用意できてない、という大ポカをやらかしたんですが、私以外全員の評価が高かったです。むらたぬきさんは最高得点つけてますね。あ、赤字はそれぞれの最高点なんですが、被りがないところを見ると、勿論個人の好みの違いもあるでしょうね。
その個人の好みの違いも統一見解も両方分かる、それぞれの選評をご紹介します。
齋藤
「蜂蜜がやっぱり美味しかった。でもまだこの先がある感じがしたので、“限りなく10に近い9”にした。しょっぱいのは想像つくが、甘いのが合うと思った。でも黒蜜までいってしまうとダメ。柔らかくて蕎麦の香りもして、スイーツの素養があると思う」
加賀谷
「海苔と醤油が一位ですが、個人的に海苔が好きすぎるのでちょっとバイアスがあるかも。海苔を外すとナンプラー。蕎麦がきは食感と香りはあるけど旨味が足りないと感じて、そこをダシ的なもので補うという意味でナンプラーが良いのかも。全体的に複雑な味の方が合う。“甘い”より“甘じょっぱい”といった風に」
村田
「蕎麦がきは何より食感が良い。餅に合うものは大抵合うと思う。個人的には醤油系が好き。加賀谷さんが言うように複雑な味の方が蕎麦がきの美味しさが引き出される。だから砂糖醤油は美味しかった。ただマヨネーズとかだとマヨネーズに持っていかれちゃう」
むらたぬき
「めちゃくちゃ腹が減った状態で最初に食べた塩が美味し過ぎて、そのイメージになってしまった。醤油系も良くて、ナンプラーが1番。甘いのは合わないと思う。ただ、正直に言うとビールを飲んでた。だからスルメ的なつまみ感を求めてて、ナンプラーが良かったのかも。シラフだったら蜂蜜もいけてたのかも」
いやあ、つくづくナンプラー用意できなかったのが残念。総じて評価が高い。でも、実は僕が用意してた醤油は土佐醤油で、鰹節の風味がプラスされてた訳です。だから皆さんの意見に納得感はありました。
あと平均点が高いのは砂糖醤油。「甘いのは合わない」と断言したむらたぬきさんまで8点ですからね。っていうかむらたぬきさん、M−1グランプリ初年度の談志師匠ばりに採点の乱高下が激しかったんですけど、ビール飲んでた!でも蕎麦がきはつまみ的な魅力もあるんですからOKです!
あと皆さん仰ってたのは「複雑な味の方が合う」ということ。今回あらためて分かったのは、蕎麦がきって決してアッサリ・サッパリしててスルリとすり抜けていってしまうような食べ物じゃないんですよ。風味も強いし、食感も割と重い。どんなに濃い味付けでも、必ず最後にフワっと蕎麦がきの風味が戻ってくる。それを受け止める為にはある程度濃くて複雑な味の方が、最後まで蕎麦がきと手を携えたままいられると思うんですね。僕は用意してなかったですけど、大根おろしの評価が高かったのも絡み具合が増すからではないでしょうか?マヨネーズは「マヨネーズが勝ってしまう」といよりは、マヨネーズと蕎麦がきが握手しないまま別れていってしまう感じ。
私が最高得点をつけたのは「蜂蜜+クリームチーズ」でした。
これ、まさに齋藤さんが指摘してる「蜂蜜は美味しいけどその先がある感じがした」への解答でしたよ。甘さとねっとりした濃厚さと蕎麦がきのモチモチ。これが絡まってとんでもなく美味かったです。でも、実は「さらにその先」も感じたので、それも今後追求してみます。
それにしても最終的な結論が、「蕎麦がきに合うのは砂糖醤油やナンプラー、蜂蜜にクリームチーズです!」って意外過ぎますよ!蕎麦がきなんて人によっては「人が少なくなった夕方の蕎麦屋で、日本酒をチビチビやりながらつまむ大人の食べ物」なんてイメージを持ってると思うんです。でも、違った。ナンプラーなんですよ、皆さん!
以上で「リモート蕎麦がき」は終了しました。勿論蕎麦がき作りを初体験して貰ったり、意外な発見があったのは大きいのですが、何も蕎麦がきじゃなくても「一緒に作って一緒に食べる」をリモートでやること自体、物凄く可能性を感じましたね。ZOOMでPCやiPadをガンガン動かす、っていうスタイルも新しい活用の仕方だと思いました。私もまたやりたいですし、皆様も是非企画してみて下さい。
何より、つい暗くなってしまいがちなこの状況で皆さんとワイワイやれて楽しかったです。協力して頂いて皆さん、本当にありがとうございました!
(おまけ写真集)