どうも。蕎麦がき冒険家。片手袋研究家の石井です。この写真は私が発明した「リモートワー君」を利用して撮影した写真です。現在の情勢を踏まえ、仕事でも飲み会でもZOOMなどを利用しておられる方も多いのではないでしょうか?あれ、確かに便利ですけど、家にいるのに「そろそろ約束の時間だから着替えなきゃ」って本末転倒ですよね?
背景は合成できるけど、問題は前景。自分自身ですよ。そこで私、パジャマのままでもZOOMを利用できるシステムを開発したのです。それがこれだ!
皆さんも是非、この「リモートワー君」利用して下さいね!それじゃ!
…いや、違った。蕎麦がきの話でしたね。前回はようやく、基本の蕎麦がきの作り方をご紹介することができました。とにかくすごく簡単で手軽であることが分かって頂けたと思いますが、それでも幾つか用意しなければいけないものもあります。今回と前回、併せてお読み頂ければもう蕎麦がきは怖くありません!
まあ「用意するもの」と言いましても「蕎麦粉、鍋、棒」の三つだけ。早速、順番に紹介していきますね。
①蕎麦粉
これが一番厄介かもしれません。とは言え基本的には「近所のスーパーなんかで手に入る蕎麦粉ならなんでも良い」です。まず、ちょっと蕎麦粉について説明しますね。これが蕎麦の花です。
蕎麦畑って本当に綺麗なんですよね。で、これが蕎麦の実。殻がついた状態。
殻を取るとこうです。
新蕎麦は秋のイメージがあると思いますが、今は夏に収穫される品種もあります。蕎麦の実の断面はこんな感じです。
で、これを挽いて粉にするわけですが、挽き方によって蕎麦粉はざっくり三種類に分けられます。 左から「一番粉・二番粉・三番粉
」です。ちょっと光の加減でうまく撮れませんでしたが、右にいくほど色が濃くなっています。
・一番粉(≒更科粉)
蕎麦の実を挽くと、最初に中心の白い部分が出てきます。これが一番粉です。デンプン質が多く、蕎麦にすると透き通っていて弾力がありますが実は蕎麦の風味は弱いです。タンパク質が殆ど含まれていないので蕎麦打ちは難しいですし、蕎麦がきに使うことも殆どないと思います。一番粉を更科粉と表記してある場合もあるのですが、厳密にいうと違います(実は上の写真は更科粉なのですが)。まあ、普通にスーパーなどで手に入ることもないでしょうし、このブログではそこまで細かい違いについては書きません。
・二番粉
一番粉よりもやや外側の部分。胚乳などの部分を含み、栄養価も風味も色も一番粉より強くなります。皆さんが普通に手に入れることのできる蕎麦粉は、大体これになると思います。前回ご紹介した、そして当ブログで基本とする蕎麦がきは、この粉で作ったものとします。
・三番粉
二番粉の後に出てくる、外側がメインになってくる蕎麦粉です。色は黒っぽくて蕎麦にして食べると粗々しい食感。栄養価も一番高いです。「田舎蕎麦」なんて名前で出されてるものの殆どは、この粉で打った蕎麦ですね。勿論、蕎麦がきにも出来るんですが、ちょっと主張が強すぎてアレンジが難しく感じられます。なのでこのブログでは二番粉の蕎麦がきを基本にしますが、いずれ三番粉の可能性も追求していきたいですね。
・国産と海外産
さて、このブログを書くにあたって「そもそも蕎麦粉が簡単に手に入らないんじゃあ、読者の方が作れないよな」と思いまして、近所のスーパーを偵察してきました。そしたらまあ、結構普通に売ってましたね。
こちらは300gで300円くらいでした。ただ、蕎麦がきって下手したら蕎麦切り(皆さんが普通に食べる細い蕎麦はこう呼びます)よりダイレクトに蕎麦の風味を楽しむものな
わけです。だから蕎麦粉自体の品質が味に大きく影響するわけですが、一般的に国産の方が海外産より味も風味も勝ります。ただ、国内で流通している蕎麦粉のうち、国産って僅か3割位なんですよ。だから手に入れるのも容易じゃないし、値段も結構します。上の写真のも中国産でした。
でもね。私がこのブログを立ち上げた動機の一つが「蕎麦がきが普通に食卓に上がる料理になって欲しい」というものなのです。だから、蕎麦がきを作るにあたって、あらゆるハードルは設けたくない。とりあえず手に入るものなら何でも良いです。海外産だってできたては十分に美味しい筈です。で、たまに国産が手に入ったら存分に味わう。それで良いんです。とにかく手に入ったもので作ってみましょうよ!
②鍋
まあ、これこそなんでも良いですが、幾つか蕎麦がきに向いてる条件はあるかもしれません。
右のミルクパンのようなものではなく、左の口が広いものが良いですね。強火で掻いていくので、小さい鍋だと焦げやすいです。同じ理由で鉄鍋みたいに手入れが難しいものより、「〇〇コート」といった焦げ付きにくいものが良いです。まあ、これもスーパーとかで1,000円もしないで買えるんじゃないでしょうか?
③蕎麦がき棒
火にかけて混ぜる際、箸のように細い棒では固まってきた時に上手くいきません。ある程度太い棒を用意して下さい。
こんな感じのやつですね。あ、すみません。これはヨックモックのシガールでした。こちらも蕎麦がきと同じくらい美味しいので、見つけたら手に入れましょう。手土産に迷ったらシガールにしとけば良いんです。シガール嫌いな人なんていないですから。八重洲地下街にヨックモックがやってるカフェがあるらしいんですが…おっと、「リモートワー君」の話でしたね。いや、違うわ。蕎麦がきだっけ?
まあ、なんでも良いんですけど、ホームセンター、あるいは100均なんかでもこんな棒が売ってますから。あ、でもバルサ材みたいに極端に柔らかい木は駄目ですよ。あと角棒は手が痛くなっっちゃいますから、丸棒を選んでください。
個人的には直径18mmのが一番使いやすいと思います。手の大きさによって違うと思いますが、僕はそれを20cmに切ってます。ちょっとマニアックになりますけど、「ノコギリ」っていう道具があるんで、それなんかを使うと便利じゃないかな?
先端にちょっとだけヤスリをかけておくと、鍋を傷つけたりしなくて済みますよ。ちなみにこの棒。
特に名前なんてないんで、このブログでは「蕎麦がき棒」と呼ぶことにします。チト、キラキラネームっぽいっすけどね。勇者は「ヒノキの蕎麦がき棒」を手に入れた!
長々と掻いて、いやさ、書いてしまいましたが、用意するものはこれだけです!食料品とかも扱ってる大型のホームセンターだったら、下手すりゃ一箇所で揃っちゃいますよ。つくづくハードルの低い料理です。
考えてみりゃあ、片手袋だって研究家の私だから見つけられるってことはなくて、誰にでも容易に見つけられるもの。
こりゃあ、益々片手袋と蕎麦がきは殆ど同じに思えてきましたよね?
よし!装備も揃えたし、次からはいよいよアリアハンから冒険に出るぞ!まずはどんなアレンジレシピを試しましょうかね?乞うご期待!
※文中、“勇者は「ヒノキの蕎麦がき棒」を手に入れた”という表現がありましたが、木材がヒノキかどうかは確認しておりませんでした。謹んでお詫び申し上げます。