
さて、そんなこんなで手に入れたスイス製バンブーサックス、毎日プ~プ~吹いていたのですが、どうもイマイチ鳴りが良く無い。
最初は「生まれて初めての木管楽器なのだから仕方が無い。」と思っていたのですが、それでも「やっぱり、この楽器自体があまり良く鳴らないのでは?」という疑問がわき上がってきました。
スイス製バンブーサックス(D管)
そもそも、「D管」と言う事でしたが、どう頑張って吹いても「C#」、きっと何か吹き方が間違っているのかと思って、だいぶピッチを上げて吹くようにはしてみたのですが上がりきらないというか、もう物理的にCis(C#)管でしょ!。(泣)
で、新たに本家マウイ・ザフーンのポケット・サックスを購入したものの、ピッチは正確なんですが...今度は指の位置が広くてキツイ、しかもかなり強く吹かなくてはちゃんと鳴らないのが辛い。
う~ん、やっぱり欧米人の体格に合わせて作られているんだわコレ。(汗)
で、どっかに日本人に合わせて作られた国産バンブーサックスって無いのかな?...と、ネットで色々と情報収集していたら、何と独自に開発されたバンブーサックスを作っている方がおられました!。
篠竹製のバンブーサックス「篳利胡(ヒチリコ)」を自ら開発・製作しているバンブーサックス奏者”光平(Kouhei)”さんです。
光平さんはヒチリコの見事な演奏をYouTubeなどに多数アップされているので、ぜひ1度ご覧ください。いや、凄いです、この音色、このテクニック、たまりません!。
しかもです、光平さんの「竹音工房篳利胡製作所」ってなんと地元茨城県ではあ~りませんか!。(驚)
実は、これはまた後でじっくりご報告いたしますが、「勝手に茨城県の知名度アップ大作戦」って事で「イバりんぼ!」というプロジェクイトを立ち上げ中で、思い切ってそのご協力要請かたがたコンタクトを取らせていただいたところ、なんと快く了承していただきました!。(嬉)
しかも、ずうずうしくも工房の見学までお願いしましたところ、こちらも快諾いただいけたので、早速ひたちなかへGO!。(笑)
常磐道は、水戸までは良く使うのですが、その先は未知の領域です。
途中のサービスエリアでは「すきです常磐道」という、何とも形容しがたいのぼりがボンボン立ってました。(笑)
「ひたちなか」の市内って初めてだったのですが、まず想像以上の都会でビックリしました。(汗)
てっきり山間の一軒家で、裏の竹林から材料を採取して作っているのかと想像していたのですが...光平さんのお宅兼工房は市内住宅地のど真ん中!。(爆)
で、到着早速、色々とお話を伺ったのですが、もう、オリジナルのバンブーサックス「ヒチリコ」に掛ける情熱と愛情に圧倒されまくりです。(熱)
特に、目の前で実際に音を聞かせていただきながら解説いただいたので、もう目から鱗、棚からぼたもち、猫に小判な状態です。
楽器って、それぞれもちろん習得するのは大変なのですが「音を出す」という事だけに注目するとおおむね「構造の複雑な楽器ほど音を出しやすい」とも言えます。
これは逆に言えば「構造の簡単な楽器ほど、音を出すのは難しい。」と言う事です。
素材の形、厚み、僅かなひずみ、性質、位置、大きさ、長さなどなど、全てがダイレクトに音に反映されてしまうからで、それはこの夏休み、娘と一緒に2弦エレキギターを制作した時に痛感しましたが、バンブーサックスなんてただの「竹の棒」ですよ!。
そのただの棒が「楽器」として機能するためには、どんだけ「高い技術と精度」が必要か!って事です。
光平さんは言うんです。
「1オクターブ半くらいだったら素人でも頑張れば何とか作れるけれど、2オクターブを超えるのは凄く難しい。」
そう、光平さんの楽器は2オクターブ超えは当たり前、プロ仕様に追い込んだ楽器なんて「3オクターブ超!」という驚異的なスペックを誇っているんですよ、ただの「竹に穴」ですよ!、信じられます?。
しかも、「もの凄く吹きやすい!」。(驚)
楽器って、演奏してナンボです、どんなに精度が高い楽器でも、演奏し辛ければ全く意味は無いんです、当たり前ですけど。
それが、「音が出しやすくて、ピッチが正確で、音域が広い」んですよ、どんだけ完成度が高いかって事です。
「ヒチリコ」って言うならば「日本人のために創られた純国産のバンブーサックス」だと思います。
上からザフーン・ポケットサッックス(C管)、バンブーサックス(D管)、ヒチリコ(C管)
こんな凄い楽器を竹の棒で作っちゃうなんて...光平さん、いや、もうバンブーの神様です!。(偉)
さて、この出会いで「楽器」という道具に対する概念が、更なる漆黒の深みにたたき落とされた感のある僕ですが、同時に一筋の光(野望?)をもたらした事も確かです。
つまり、この次元で精度の高い楽器を作る事は並大抵の事では無いと言う事は身にしみたんですが...「ん、じゃ1オクターブ半くらいなら、僕でも頑張れば作れるの?。」(笑)
そして、ここから僕のバンブーサックス自作大作戦が始まる事になったのでした...(つづく!)。
光平さんのバンブーサッックス『ヒチリコ」作りに関するブログも合わせてご覧くださいね!。
どんんだけこの楽器に掛けていらっしゃるのか、よ~く伝わってきます。
バンブーサックス「篳利胡(ヒチリコ)」の魅力
お、さすが!、君もハマっていたとはね。(笑)
今度は作る方もどう?。
以外と簡単に作れるよ、奥は死ぬほど深いけど...。
今度1本作ってあげようか?。
サックスと言うか、クラリネットにも近いと言うか、吹き方によっても大きく音色が変化しますよね。
それがまた魅力の表現力のある楽器だと思います。
ポケットに突っ込んでどこにでも持って歩けるし!。(笑)