『競歩王』額賀澪01(光文社2019/9/30)
「天才高校生作家誕生!」という触れ込みでデビューした榛名忍。
2020年のオリンピックが東京に決まった頃に第1作は20万部売れたが、
その後大学生となった忍は思うような結果を残せず燻っていた。
そんな折、学内のテレビで流れるリオ五輪ハイライト番組で競歩の結果を目にする。
独特な競技スタイルを不思議に思っていると背後で男子学生が号泣していた。
その夜忍は担当編集者から、次作は東京オリンピックに向けてスポーツ小説はどうかと勧められ、
思わず「競歩」と口にしてしまう。競歩の世界を描いたスポーツ小説
・見た目のわかりやすさがないスポーツは、なかなか大衆に受け入れられないだろう P36
・明治神宮って、おみくじに吉とか凶とかないのがいい P38
・メンタルが強いってわけじゃないと思うんですよね。
内に籠もるのが得意ってだけ P49
・立ち止まっている自分じゃなくて、何かをしている自分になりたかった P70
・若い頃なんて、みんなと同じことをしていないと不安になっちゃうものなの P71
・結果からは、逃げられないから(略)
どれだけ言い訳したって、どんな事情があったって、競技の世界では結果がすべて P95
・失敗して、次の挑戦でその穴を埋めようとするんだよ P169
・「自信がない自分」を笑うだけの心の余裕 P172
・延命じゃなくて、新しい価値を見つける P173
・あらゆる思想は、損なわれた感情から生まれる P174
・嫉妬が一周回って自己嫌悪になる P193
・自分がなりたかった自分になれなくてもがいてる P221
・負けたくないものに負けるな。
負けちゃいけないものに、負けるな P233
・友達以上恋人未満だと思っていた女性が離れて行ってしまったら、
主人公はどう思うのだろう P248