平野啓一郎 「ある男」
とても深遠な示唆に富む作品。
「蛙の子は蛙」という呪縛や「親がああだから子どももこうでしょ」とか「〇〇人だからこうに違いない」という偏見に、多くの人は苦しんでいる。
「別の人の境遇が羨ましい」「別の人生を生きなおしたい」願望は多かれ少なかれみんな持っているのでは…?
作品のテーマとは離れてくるけど、SNSで自分とは違うプロフィールや性格を作り出して、時には性別まで変えて変身してる人は多い。
そして小説を読むという行為は、自分ではない人の人生に寄り添い共感し、同時に自分自身の人生を更に愛おしいと感じ直す作業だと感じた。
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