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小川洋子 「人質の朗読会」
異国の地を訪れていた7人と添乗員は、現地の反政府ゲリラに襲撃され人質となり約3ヶ月後に爆死する。
人質たちが監禁中開いた朗読会で読まれた、それぞれの思い出を綴った8作品。
死や暴力の恐怖を常に感じながら穏やかな朗読会が開けるものかと疑問だったが、各章の終わりに、朗読者の職業とどのような理由でツアーに参加していたのか括弧書きされている部分があり、そこに妙にリアリティを感じてしまい、架空の人質達なのに、その死にたまらない喪失感を感じた。
どんな人の人生も愛おしく大切だ。
その気持ちを朗読会で共有できたのは救いだ。
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