Seriously?

ひとりごとです

明治大学平和教育登戸研究所資料館

2020年01月25日 | 都内・神奈川散歩

明治大学生田キャンパスの中にある

平和教育登戸研究所資料館の
見学会に行ってきました
 
1937年から終戦まで
この地には
登戸研究所という
旧日本陸軍が秘密戦のために
兵器を研究開発したり
敵国の経済を混乱させるため
偽札を作ったりしていた
研究所がありました
 
戦後1950年に明治大学が
建物ごと跡地を購入したため
キャンパス内には沢山の
戦争遺構が残っています
 
 
研究していた兵器は
風船爆弾
電波兵器
細菌兵器などなど
 
731部隊で
人体実験をしていたのも
登戸研究所だったとは
知りませんでした
(人体実験が行われた場所は中国)
 
我が国の恥ずべき暗い過去は
小田急線沿線のこの地で
起きたことだったとはね
 
戦争を
それはそれは
身近に感じることができました
 
しかも日本人は
「日本人は非人道的な兵器
原爆の犠牲者である」
というスタンスでいるけど
 
実は加害者であったのだ
残忍で卑劣な部分も
持っていたのだ
誰も語ろうとしないが…
 
 

消火栓
陸軍の印である星型があります


ヒマラヤ杉並木
ヒマラヤ杉という名前が素敵ね
 
登戸研究所の旧本館があった場所
木というものは
被爆樹木を見た時も思ったけど
人間たちよりも寿命が長いから
人間たちは死んでも
私が死んでも
ずっとずっとこれからも
歴史を見続けていくんだな
と、思うとすごい
 
悠久という言葉を
体で表しているんだね




動物慰霊碑
今も明治大学で
実験に使われた動物達は
ここに祀られているそうです
裏に「登戸研究所」の文字あり
ここの他には一切
「登戸研究所」という言葉は
残されていなかったそうです
存在や名称は軍事機密だったので


農学部の前にある
とても大きなユーカリの木
登戸研究所とは関係なし!


弥心神社
研究・知恵の神様だそうです
現・生田神社



1988年に
元所員によって建てられた記念碑


 

もう一つの消火栓
半分埋まっている
以前は学生が戦争遺跡とは知らず
タバコの吸殻を入れていたとか


資料館の看板


資料館前にある倉庫
かつて、明治大学生の
サークルの部室として
使われていたとか!



防火水槽


風船爆弾の小型模型


高度が下がると
自動的に重りが落ちて
また高度が上がるように
作られていたとか
 
偏西風に載せてアメリカ本土まで
飛ばしたのだそうです
 
1000発以上
アメリカまで届いたそうです
6名死亡する被害があったそうです
 
一発で14万人も殺した
原子爆弾のこと思うとなんとも…


和紙を何枚も貼り合わせ
蒟蒻のりで防水加工して
気球を作ったのだそうです
女学生たちが手作りで
兵器を使っていたのです
 
あちらは原子爆弾を
作っていたのにね
泣けてくる


これも防火水槽
撤去しなかったの不思議
まるで花壇のデザインみたいに
現在のキャンパスに
戦争遺構が存在しているのが
面白かった



 
 
資料館の館長を務めておられる
山田朗教授の解説付きの
三時間
とても面白かった
勉強になった
 
 
 
暗室のロフト部分は
学生運動華やかかりし頃
学生たちが警官隊が入ってこないか
見張りに使われていたとか
 
戦争のための研究と
学生運動という戦いが
同じ場所で起きていたというのが
興味深かった
 
この建物は
いろいろな歴史を見てきたんだな
 
長い歴史ある大学なのだと
感じました
 
 
それから
長い間秘密のまま
闇に葬り去られようとしていた
登戸研究所というものが
高校生たちの平和活動で
掘り起こされたというのが
感動的だった
 
今まで誰にも何も語らなかった
伴繁雄氏が
何を聞かれても
「そんな研究所などなかった
人体実験などやっていない」
存在を否定し続けてきたのに
高校生たちにインタビューされた時
初めて重い口を開いて
語り始めたのだそうです
 
そして亡くなられる1年前に
ご自分の経験を後世に残すため
本を執筆されたとか
 
高校生たちとの出会いがなかったら
その秘密は誰にも言わず
墓場まで
持っていくつもりだったのでしょう
 
そうなっていたら
この資料館も出来なかったし
私もここへ来て
戦争について考えることもなかった
 
当時の高校生たち、グッジョブ!
 
 
731部隊に関連する施設が
こんなに近くにあったとは
そしてそこで学生たちが
平和な日々を謳歌している
 
戦時中だったら多くの学生は
戦地に送られていただろうけど
 
明治大学の学生さん達は
キャンパス内に
ネガティブな戦争の証拠が
残っていること
ダークな施設の跡に
大学が作られたこと
どう思っているんだろうな
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