塩田武史「騙し絵の牙」
◆今回の感想はネタバレしてます◆
「直接会って話をする」
「紙に印刷された本を読む」
「街の本屋で本を買う」
「映画館で映画を見る」
そんな旧型の文化の中で若き日々を過ごした私。
デジタル化の波に揉まれる雑誌の存続に奔走する編集長の努力は、沈みゆくタイタニックをなんとか救おうとしているようで胸が痛かった。
私生活を犠牲にして会社のために尽くしても「個人の努力」を遥かに越えた時代の流れには抗えない。
本は恐竜のように絶滅していくのか…絶望的なエンディングに向かうのかと思ったら…
最後の最後数ページからの巻き返し。
やっぱり塩田武史の本は面白い。唸ってしまう。
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